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2020.04.12 Sunday
頬に夜の灯
コロナの報道に嫌気が差して、リアルタイムのテレビを見るのはもうやめた。
再放送の方がマシだ。 というわけで、今日は朝から「80年代のシティ・ポップス」というYoutubeのチャンネルを流していた。 杏里や山下達郎、竹内まりや、角松敏生といった懐かしい曲。 中にあっと思う曲があった。 一時よく聞いた曲。 吉田美奈子の作品。「頬に夜の灯」という曲。 82年にリリースされている。 出たときは知らなかったが、聴いて好きになった。 カセットに入れて、よく聴いたのを覚えている。 歌詞の最初の「灯ともし頃ならば」というところが、ストリングスとエレキギターのイントロと相まって最初から心を捕まえる。 いい曲だ。 「灯ともし頃」というのは、ぼくはこの曲でしか聴いたことがない言葉。 Webで意味を調べると、「明かりをともす時刻。夕暮れ。」と書いてある。 彼女がどこからこの言葉を持ってきたのかと思う。 間奏のサックスも泣かせる音。 夕暮れの寂しさと、明かりがチラホラしてはなやぎ始めた街で、足を止めて「愛をおくる」。 なんとも言えない。 82年というと彼女が山下達郎とのコンビを解消した頃。 そんなことを考えると、切なくなる。 吉田美奈子と山下達郎のコンビは曲作りといい、コーラスといい、最高だった。 コンビを解消してからの山下はあまり聞く気がしない。 この曲は吉田美奈子のそんな思いが詰まった曲だと、ぼくは勝手に思っている。 こういう曲が手軽に聴けるようになって、素直にうれしい。 灯ともし頃ならば 街もはなやいで 急ぐ足を止める 夜に飾られて 最初から、引き込まれる歌だ。 難しい曲だが、それをいとも簡単に歌う吉田美奈子の実力を発揮した曲。 80年代というと、ぼくの20代から30代。 いい曲多かったなあ。 彼女のベストパフォーマンスの一つだと思う。 |
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