考えたこと2

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苦しい非常勤講師
知っている大学に、非常勤講師のクチを探しているので、仕事があれば雇ってほしいというメールが来たのを見た。
50歳を超えた男性。

居並ぶ資格をみると、海外の大学の言語教育関係の修士号が5つ、その他の海外の大学の修士課程や博士課程を3つほど中退している。
いったい、何年大学に通ったのだろう、と驚く。
日本の教育学の博士課程も卒業したらしいが、博士号は持っていない。

アカデミック以外のものでは、日本語教師の資格や英検、学芸員の資格、旅程管理者、小型船舶操縦士、潜水士なども持っている。

取得した学位の状況から、普通に卒業してから日本、海外で20年弱は学んだと思われる。
どうやって滞在費や学費を稼いだのかはわからない。
家が金持ちだったのだろうか。

海外の大学の修士をいくつも持っているのだが、残念ながら博士号はない。
今博士号がなければ、常勤の教員はつらいだろう。
今は2つの大学、高校、看護学校で非常勤の講師をしているとのこと。

その他の資格を見ていると、資格マニアかとも思う。
今、振り返ってどんなことを考えているのだろうか。

今年の非常勤講師は4月に授業がスタートせず、中途半端な状況。
こういうところにも、コロナで生活に困る人がいる。

ぼくも非常勤講師はやったことがあるが、本当にきつい。
行った先は下位の大学だったが、学生との関係性を作って、本当に身になることをやってあげようと思うと、かなりしんどい。
そんなことは考えず、決められたカリキュラムをこなす、ということなら、それほどしんどくはないが…。

同一労働、同一賃金の原則に従って、非常勤講師の給料を考えると、常勤の教員の給料のほとんどは授業以外の仕事の報酬になる。
授業以外の仕事というと、研究とそれ以外の会議、委員会等の出席だ。

研究は成果として学会誌などに発表するので、それが評価になる。
その成果で見ると、ほとんど研究をしていない教員もたくさんいる。
となると、教授会や学科会議、各種員会の出席が給料の多くの部分になるが、そう考えると給料を払いすぎ、という感じになる。
極論すれば、会議に出ているだけでいいのだ。

非常勤講師の組合がいろんなことを言っているが、同一労働同一賃金の原則に従うと、いかに正規教員の給料が理不尽に高いかをもっと大きな声で言えばいいのだ。

それが中下位の大学の実情なのだから。

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