考えたこと2

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なぜ吹奏楽部は女子ばかりになったか
こないだ、もとの会社の人と話していて、吹奏楽部が女性ばかりになったのには、内申点が関係していると聞いた。
暗黙のうちに、男子は運動部の方が内申が高いから、文化部は女子ばかりということになったのでは?ということだ。

ネットで内申点のことを調べてみたが、公式には部活の事はあまり記事になってなかった。
しかし、そういうたぐいの質問はあって、実際そう思っている保護者や生徒は多いようだ。

ぼくが気になったのは、内申点を上げようと思うと、先生に気に入られないといけない、ということ。
わざと先生に嫌われようという人はいないと思うが、今の中学校はぼくらの頃以上に内申点が大事になっている。
いくつかのサイトにはっきりと「先生に好かれること」と書いてあり、そのコツも書いてあった。

今の中学校は体育会系のクラブが多い。

ちなみに、ぼくの出身中学を調べてみると、運動部は男子卓球、女子卓球、男子バスケットボール、女子バスケットボール、女子バレーボール、サッカー、野球、女子ハンドボール、陸上競技、水泳、男子硬式テニスの11個。
文化部は家庭科、放送、演劇、美術、吹奏楽、科学の6つ。
運動部の比率が倍近い。

文化部の家庭科部は女子がほとんどだろうし、放送部は学校が運営上必要なもの。
ぼくらが中学の頃は、科学という括りではなく、化学部とか物象部(物理気象)あたりに分かれていた。
それ以外にもESS、新聞部やコーラス部もあったと思う。
もちろん、指導できる先生がいるかどうかによるだろうし、学校によってクラブ数は違うだろうが、要は、もっと学校には多様な価値観があったのだ。

ちなみに隣の中学は運動部が12個、文化部が3つだけ。
圧倒的に運動部の比率が高い。
クラブ加入率は90%という数字。

スポーツ庁の平成28年の調査によると、中学2年の男子の運動部率は73%、女子は57%。
その上、 中学校教諭が土日に部活動・クラブ活動に関わる時間は、10年前に比べて約2倍になっているとのこと。
そうなると、どんどん運動部の教員の声が大きくなる。

だからこそ、内申を考えて男子が運動部を選んでいるのだ。
結果的に、いい内申点をもらおうとすると、特に男子は運動部に属していると「先生に好かれやすい」ということになるのだろう。

吹奏楽部が女子ばかりになったのには、こういう理由があるのだ。
男子は内申点を上げたい、ということで、声の大きい運動部の先生の気持ちを忖度したのだと思う。

ジブリのアニメ「コクリコ坂」で描かれたような、文化部の存在がなくなって、運動部ばかりになったのが今の中学校。
体育会系の考え方が嫌いな生徒は生きづらくなる。

日本はもともと「もののあはれ」の国だったはず。
軍隊風は似合わないのだ。
こういう「単一の価値観」がいじめの元になる。

これは根が深い問題だと思う。

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