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2018.08.21 Tuesday
グーグルの路線変更
グーグルの創始者のモットーは「邪悪になるな」。理想主義の会社だ。
だから、以前中国に検索エンジンで進出した時、政府の検閲と意見が合わず、結局撤退した。 インターネットの理想を貫いたのだ。 しかし、今は中国の厳しい検閲に合った検索エンジンを作っているという。 「現実を見ろ」という路線に変わったらしい。 ウォール・ストリート・ジャーナルに出ていた。 昔、フランス人に「フランスは武器の輸出で儲けている」と言ったら、「自分たちが作らなかったとしても、誰かが作るのだから同じこと」と平然としていたのを思い出した。 若いときは理想主義、でも年をとったら現実主義というのは世の習い。 しかし、IT業界の巨人としてインターネットだけでなく、自動翻訳、音声認識、AIなどでトップを走るグーグルが現実路線に転換してしまうと、困ったことになる。 ある意味国家の枠を超えた国家みたいなものだから、悪事をしようと思ったらいくらでもできると思う。 記事の中では、「邪悪になるな」という企業倫理に惹かれて入社する、トップレベルの人材が来なくなるとかいう事態が生じるかも、と言っている。 実際、理想に燃えた人材が今は来ているのだろう。 そういう人たちが、新しいイノベーションを生む。 それは無くなるかもしれない。 しかし所詮は営利企業なんだから、儲けを追求するのは致し方ない。 大きくなれば、設備などお金もかかるだろう。 でも、やっぱり程々にしてほしい。 グーグルを使い続けたいからだ。 どう考えても、中国の企業には、お世話になりたくない。 現実路線もいいけど、理想も忘れるなかれ。 その理想に惹かれて、有能な若い人たちが集まってくるのだから。 |
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