考えたこと2

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50年代のポップス
ぼくは1957年生まれだから、物心ついて歌などを覚えているのは小学校の4年くらいからだ。
ということは1967年。
だから、1950年代のアメリカのポップスというのは、リアルタイムでは全く知らない。
それでも、当時は今のように誰でもが音楽を作れる時代ではなかったから、ヒットした曲は長く残ったのだと思う。
それはスタンダードとか、エバーグリーンとかいうもの。

最近、年寄りを狙って、昔の曲を集めたCDがよく発売される。
メールで1950年代のポップス、という15枚組のアルバムの宣伝が来た。
曲目リストがあって、面白そうだったので、知っている曲を抜き出してみると66曲。
400曲中66曲だから、15%くらいになる。
やっぱりスタンダードだ。
でも、十年ほど前にジャズを習いだしてから知った曲も多くそれが15曲くらい。
それを引くと、50曲くらいか。

ニール・セダカの「おお!キャロル」とか、ポール・アンカの「You are my destiny」、ナット・キング・コールの「Unforgettable」、プレスリーの「ラヴ・ミー・テンダー」、パット・ブーンの「砂に書いたラブレター」、プラターズの「オンリー・ユー」、フランク・シナトラの「ナイト・アンド・デイ」などがポップスの王道。
これらはラジオで聞いた覚えがある。

ルイ・アームストロングもいくつかあった。
「マック・ザ・ナイフ」、「セントルイス・ブルース」、「聖者の行進」、「明るい表通りで」など。
どこかで聞いたことがあるメロディー。

ロックの生まれた時期でもあるから、チャック・ベリーの「ジョニー・B・グッド」「ロックンロール・ミュージック」「ロール・オーバー・ベートーベン」も入っている。
あの「ゴーゴー、ゴージョニーゴーゴー」というコーラスと、特徴的なギターのリフ、長い足を曲げてステージを動くダンスなど、懐かしい。

映画音楽もある。
マリリン・モンローの「帰らざる河」、ミッチ・ミラーの「黄色いリボン」「クワイ河マーチ」、ジーン・ケリーの「雨に唄えば」。
今はYoutubeですぐに見ることができる。
西部劇が全盛期だった。
クワイ河マーチは「戦場にかける橋」のテーマソング。
亡くなった父が、最初のスネアのロールをギターで真似して弾いていた。
このへんは、淀川長治の日曜洋画劇場で聞いたと思う。

そして、黒人のR&B。モータウンミュージックだ。
レイ・チャールズの「What I say」、プラターズの「煙が目に染みる」あたり。
これらが今のラップのルーツになっているのかな。

インストものもある。
ビリー・ヴォーン楽団の「浪路はるかに」、フランク・チャックスフィールドの「引き潮」、ラテン系のペレス・プラード楽団「マンボ・ナンバー5」など。

そして、今やスタンダードになっているもの。
曲でいうと、「星影のステラ」「枯葉」「サマータイム」「スターダスト」「ハロー・ドーリー」「バートランドの子守唄」など。
いい曲がたくさんある。

こう見てみると、昔の日本には本当に多様な音楽があったのだと思う。
日本に音楽を生産する能力が低かったことが幸いした。
それらを聞いて、ぼくらは育った。

アメリカも移民を積極的に受け入れ、欧州から入ってきた白人が多数で余裕もあった。
戦争も終わり、冷戦が始まりかける、という時期の音楽。
だから、なんとなく明るいムードだ。

日本は今より貧しかったが、思えばいい時代だったと思う。

ほとんど覚えていないが、音楽は覚えている。


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