考えたこと2

2024.9.24から、今までhttp:で始まっていたリンクが、https:に変わります。申し訳ありませんが、リンクが見られないときは、httpsに変えてみてください。
CALENDAR
<< August 2018 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
+SELECTED ENTRIES
+RECENT COMMENTS
+CATEGORIES
+ARCHIVES
+PROFILE
+OTHERS
入試改革2
教育学者は、教師をスーパーマンだと思っている。
人を見る目があって、誤りもなく、何でもできると思っている。
そう思うからこそ、小学校でどんどん新しい授業内容を増やし、アクティブラーニングなどという難しい授業を増やそうとしているのだろう。
それも、ほとんど教員養成課程を変えずにだ。

灘高出身で、受験の本もたくさん書いている和田秀樹が、今回の入試改革について書いていた。
それに、元小学校教員の中沢氏がブログでコメントしている。

2011年から大学入試制度が変わるのだが、それに対する懸念だ。
すべての国立大の入試がAO入試になり、内申書が加味される。
したがって、教師に逆らうような人間は内申点が下がり、大学に入りづらくなるということだ。

前にも書いたが、これはヨクナイと思う。
高校生というと、エデンの東のジェームス・ディーンのように、反抗する時期だ。
教師も人間。反抗されたら内申点を下げるということもあるだろう。
要するに、人間の主観的な評価など当てにならない、ということだ。
だから、国立大はペーパーテストという客観的な指標を使ってやってきた。(私学の一般入試は半分程度)
それを否定することから、今回の入試改革は始まっている。
今回の改革で、上の顔色を伺う生徒が増えるだろう。
それが狙いかもしれないが…。

さらに、文科省の答申の中では、今の学力低下を無視して、詰め込み教育はヨクナイとか言っている。
詰め込んでいないから、学力低下を招いているのであって、論旨が逆だ。
小学校で教えることは、理屈だけではダメだと思う。
やはりドリルが必要だ。

そして、アクティブラーニング。
これができる先生は優秀な先生だろう。
大多数の先生には出来ないと思う。
教室で話し合い、そこで方向性を見出して、生徒自身が考える授業など、夢みたいなものだ。
サンデル教授の白熱教室はその例だが、あれは優秀な生徒と優秀な先生が揃って、はじめて実現するものだと思う。
ましてやそれを実現するのは「基礎の学力と読書力や問題意識」であって、それを軽んじてできるはずもない。

一番最初にセンター試験廃止が言われ、記述式試験を高校卒業試験というようなコンセプトでやる、という話を聞いたときには、これはいいと思った。
文科省の言う、「教育の質保証」というやつだ。

でも、なぜそれがこんな方向に行ってしまったのか…。

みんながもっと考えないといけない。
もう手遅れだが…。


| | 考えたこと | 21:11 | comments(0) | trackbacks(0) |