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2018.06.14 Thursday
日本人の宗教
アメリカのドラマで、牧師が亡くなり彼の教会で葬儀が行われるところを見た。
彼と仲が良かった若い信者が、彼のことを話し、バックでオルガンが演奏され、ゴスペルを聖歌隊の女性が歌い始めた。 明るい曲調の歌。 歌詞は天国に行くというようなものだ。 途中から葬儀の参列者も手拍子を打ち、みんなで歌い始めた。 有名な「聖者の行進」も、葬儀のときの歌だと聞いた。 つらい現世と別れ、楽しい天国に行くのだから、明るい歌なんだと聞いた覚えがある。 説教の途中で合いの手が聴衆から入ったり、なかにはオルガンではなくバンドがいる場合もある。 キリスト教はいろんな形になって、伝わっている。 主にアメリカ南部の黒人教会は、リズミカルで聴衆が一つになって歌うというようなもの。 ああいうのを見ると、宗教っていいなあと思う。 市民のコミュニティにもなっているし、毎週日曜日にやっているのだと思う。 日本人は、みんなで集まって説教を聞き、歌を歌ったりすると、うさんくさいという気持ちになる。 宗教を信じていないというか、警戒しているのだろう。 ぼくもそういう思いはある。 でも、アメリカの黒人教会を見ると、そうは思わない。 この年になると、ああいうのはいいなあと思える。 仏教の葬式はお金がかかるし、あまりありがたくない。 ぼくらは、普段ほとんど宗教活動をしていないし、お寺に縁がないのだから、仕方がない。 葬式の時だけ、お寺にお経をあげてもらうというのが大方の考え方だ。 こないだ会社の人と話をしたが、その人の妹さんがキリスト教に入信し、母親もキリスト教になったらしい。 本人は、父親の仏教を継ぐつもりらしいが、父親は一族の先祖代々の墓に入っており、ほとんどつきあいもない。 母親は妹の行っている教会の墓地とのこと。 息子たちは仕事の関係で二人とも東京に行っており、帰ってくるとも思えない。 だから、自分の墓はいっそのこと東京でマンション型の墓にしようか、と言っていた。 その時に、妹さんから聞いた話として、キリスト教にしたら戒名もないし、葬儀も安くつくと言っていた。 ぶっちゃけた話だが、さもありなんと思う。 でも、日本のキリスト教は残念ながらゴスペルは歌わない。 ぼくらは親の流れで仏教で墓に入るような気がするが、若い世代はどんどん離れていくだろう。 寺はどんどん庶民から離れていく。 まだ神社の方がマシだ。 日本の宗教はどうなっていくのだろう。 |
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