考えたこと2

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教員養成課程の専門化?
知らなかったが、文科省には国立教員養成大学・学部、大学院、附属学校の改革に関する有識者会議というのがあるらしい。
ここが去年、報告書「教員需要の減少期における教員養成・研修機能の強化に向けて」を出した。
それには、これから子供が減るので、教員養成課程を集約するとかいうことが記されている。

記事によると、「さらに今後、教員需要の減少期を迎える一方で、教員はより高度な専門性が求められる状況を指摘。教員養成の中心的役割を果たす国立教員養成大学や学部などが、限られた資源の中で、エビデンスに基づく教員養成機能を着実に高め、学校教育全体の質の向上をリードするとの目標を示す」ということだ。
それ自体は大いに結構だし、優秀な教員をどんどん要請してほしいと思う。
しかし、今の教育の最大の問題は、学校の問題が教育界で閉じていることにあると思う。

イジメの問題では、何度でも同じようなことが起こっている。
教育委員会の初期対応が常識はずれの見解。
たいがい、最初はイジメはなかったという報告がある。
どう考えてもオカシイということが何度でも繰り返される。
他府県で起こっていることと同じことが何度も起こるのだ。
その度に批判が出て、被害者の家族がオカシイと言い、再調査して、イジメはあったということになる。

このこと一つをとっても、問題は明らかだと思う。
今の教育界は先生の集団であり、教育行政は文科省や教育学の先生たちで閉じているのだ。
前にOECDが実施した教員の社会人経験にについて書いたが、日本は教員の社会人経験がほとんどない。

また、少中高にはほとんど社会人経験のある事務員がいない。
だから、社会の常識が通用しなくなる。

教育委員会など、その最たるものだ。
教員やそのOBばかり。

何度も書くが、いい加減に気づいてほしい。

教員養成課程を変える前に、学校のシステムを変えないといけないと思う。


| | 考えたこと | 22:17 | comments(0) | trackbacks(0) |
元文部官僚の言葉
元文部次官の前川氏が、東洋経済のインタビューにこう答えたらしい。

「高校中退を防ぐのも貧困対策の重要なテーマだ。私が行っていた出会い系バーでも女の子はほとんど中退で、親のほうが学歴の高いケースがけっこうあった。(中略)中退をなくすには数学の必修を廃止するのがいい。(中略)数学は義務教育までで十分。論理的思考力を養うために必要というが、それは国語の授業でやったらいい」

こんな考えの人が文部次官にいたと思うと恐ろしい。
この人は、今の大学生の数学的リテラシーを知っているのだろうか。

算数や数学の役割は、論理的思考力を養うだけではない。
数字という、形而上の(世の中には実在しない)ものを使って考えることで、手で触れないものを想像する力を養うのも、大きな役割だ。
実際の企業が入社試験で出題するのも、半分は非言語領域。
問われるのは小中学校の知識だ。
これができない大学生がどれだけいることか…。

義務教育までで十分というなら、数学だけでなく理科も社会も同じだ。
中学までの全教科をマスターしていたら、かなり賢い。
第一、私学文系を目指すクラスはもはや高校1年で数学を終わっているから、ほとんど必修を廃止しているもの同然。
実際、非言語領域ができない大学生に、君らはどうやって数学?の単位を取ったのか?と聞くと「試験前に先生が問題を教えてくれた」という学生が多い。
実際、そういうクラスでは、骨抜きになっている。

元文部次官がその現実を知らず、出会い系バーに通って女の子と話をしていたとは…。
情けない。
どうして、そんな人がマスコミに出るんだろうか。
理解に苦しむ。

現役の文部官僚は、学校の現実を分かっているのだろうか。

物事を目に見える、「多いか、少ないか」だけで測ろうとする。
割合のリテラシーが身についていない。
比率として、多いか少ないかという基準を思いつかないのだ。

高齢者の交通事故が昔より増えたと言うが、それは高齢者が増えたから増えたのか、昔の高齢者よりも事故率があがっているのか、そういうことを考えない。

最近のマスコミの記者も、同じことだ。
増えたか減ったか、ということしか書かない。
割合のリテラシーがないのだろう。

そういう常識が通じなくなるというのは、国力が落ちることにつながるのではないか。

もっとマジメにやれ。

| | 考えたこと | 00:09 | comments(0) | trackbacks(0) |