考えたこと2

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元文部官僚の言葉
元文部次官の前川氏が、東洋経済のインタビューにこう答えたらしい。

「高校中退を防ぐのも貧困対策の重要なテーマだ。私が行っていた出会い系バーでも女の子はほとんど中退で、親のほうが学歴の高いケースがけっこうあった。(中略)中退をなくすには数学の必修を廃止するのがいい。(中略)数学は義務教育までで十分。論理的思考力を養うために必要というが、それは国語の授業でやったらいい」

こんな考えの人が文部次官にいたと思うと恐ろしい。
この人は、今の大学生の数学的リテラシーを知っているのだろうか。

算数や数学の役割は、論理的思考力を養うだけではない。
数字という、形而上の(世の中には実在しない)ものを使って考えることで、手で触れないものを想像する力を養うのも、大きな役割だ。
実際の企業が入社試験で出題するのも、半分は非言語領域。
問われるのは小中学校の知識だ。
これができない大学生がどれだけいることか…。

義務教育までで十分というなら、数学だけでなく理科も社会も同じだ。
中学までの全教科をマスターしていたら、かなり賢い。
第一、私学文系を目指すクラスはもはや高校1年で数学を終わっているから、ほとんど必修を廃止しているもの同然。
実際、非言語領域ができない大学生に、君らはどうやって数学?の単位を取ったのか?と聞くと「試験前に先生が問題を教えてくれた」という学生が多い。
実際、そういうクラスでは、骨抜きになっている。

元文部次官がその現実を知らず、出会い系バーに通って女の子と話をしていたとは…。
情けない。
どうして、そんな人がマスコミに出るんだろうか。
理解に苦しむ。

現役の文部官僚は、学校の現実を分かっているのだろうか。

物事を目に見える、「多いか、少ないか」だけで測ろうとする。
割合のリテラシーが身についていない。
比率として、多いか少ないかという基準を思いつかないのだ。

高齢者の交通事故が昔より増えたと言うが、それは高齢者が増えたから増えたのか、昔の高齢者よりも事故率があがっているのか、そういうことを考えない。

最近のマスコミの記者も、同じことだ。
増えたか減ったか、ということしか書かない。
割合のリテラシーがないのだろう。

そういう常識が通じなくなるというのは、国力が落ちることにつながるのではないか。

もっとマジメにやれ。

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