考えたこと2

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イケメン
BSでやっているワールドニュースに出てくるフランスのニュースキャスターは、若い頃のアラン・ドロンに似て、本当に男前だ。
ぼくらの世代なら、誰が見てもそう思うはず。

でも、最近のイケメンという言葉はどうも納得がいかない。
イケメン=男前と考えてはいけないんだろう。
だからこそ別の言葉を作った。

ネットで「イケメンとは」で調べると、イケメンの定義が出てくるが、それがバリエーションに富んでいて、まだまだこの言葉が定まっていないことがわかる。
最初に出てきたサイトによると、定義が20個もあるという。

彫りが深い、(瞼が)二重でなくても良い、肌がきれい、清潔感がある、身体がしまっている、姿勢が良い、声が低い、若々しい、自信がある(ただし謙虚)、ポジティブ、器が広い(おおらか)、笑顔がきれい、社交性がある、素直、話し上手、仕事ができる、頼りになるなど。

これらとぼくが思う男前と比べると、だいたい重なる。
でも、男前という言葉は内面的なものはあまり含んでいないような気がする。
あいつは男前やけど、仕事はできんなあ、とか頼りにならんなあというのは成立すると思う。
別にポジティブでなくてもいいし、若々しくなくてもいいような気もする。
社交性や素直さなど求めてもいないし、あまり話し上手でない方がよかったりもする。

結局、男前というのは、主に外観にコミットする言葉だろう。
それに対してイケメンというのは「外面と内面、どちらもカッコイイ男性のこと」を言っている。

それでも、最近テレビでイケメンと呼ばれる男性を見ると、よくわからない。
どう見ても、「ちょっとカッコイイ」程度でイケメンと言っているように見える。

自分が年だから、誰を見ても頼りなく見えるのは仕方がない。
清潔さの基準が変わったのか、どう見てもそんなに清潔感があるとは思えないヤツもいる。
ぱっとみて、普通の男性だろうと思う。

男前の時代は、その時代の顔というような側面もあった。
ぼくらが若い頃の田宮二郎、石坂浩二とか、もう少し若いところでは草刈正雄とか…。
今のイケメンのように人数は多くはなかった。

テレビの大衆化が進み、出演者がどんどん普通の人に近くなって、言い方は悪いが基準が下がったのだと思う。
40年前は、テレビは賢い人が出るものだった。
テレビに出て、みんなに笑われるのは「芸」だった。
笑われることは、笑わせることだった。

しかし、今は自分の馬鹿さ加減をテレビで笑われる時代。
ちょっと前に「おバカタレント」と言われていた人が、コメンテーターで出ていたりする時代でもある。
それはテレビというメディアが特別なメディアだった時代から、大衆に媚びるメディアになってしまったことと無関係ではないだろう。
それだけネットなどの影響で力がなくなり、お金もなくなったということだ。
実際、日本は豊かになったが、今は相対的には貧しくなっている。

その貧しさとイケメンは関係しているような気がする。


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