考えたこと2

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シェアリング・エコノミーの肝はレビューシステム
BtoBやBtoCという商売の形はよくある。
法人向けか、それとも消費者向けかという区分だ。
そうではなくて、CtoCというのが出てきた。
消費者から消費者へという商売の形。
これが今流行りのシェアリングエコノミーというやつだ。

代表的な会社としては配車ソフトで有名になったUber(ウーバー)や、民泊のシステムであるAirBnB(エアービーアンドビー)といったところがあげられる。
ちょっと前にAirBnBの社長ジョー・ゲビアが、TEDというアメリカのプレゼンテーションの番組で喋っていた。

それによると、UberやAirBnBの一番肝心な点は、心配をなくすことだという。
つまり、見ず知らずの人を、どうやって信用するかというシステムを設計することだ。
それをデザインの力で乗り越える。
デザインとは人生経験をつくり上げるものだという。

ジョー・ゲビアは、シェアリングエコノミーは人間関係が主体のビジネスと捉えている。
彼は、デザインの力で”見知らぬ人は危険”という偏見をなくすことができると考えた。
それで、自らAirBnBという会社を始めた。

彼は、AirBnBを利用して泊まった人が、そこで心臓発作を起こしたが、宿のホストは彼を病院に連れて行って、毎日見舞いに行き、追加料金無しで退院したゲストを泊めてくれたというエピソードを紹介した。
いかに空いている宿泊スペースを提供し、そして泊まった人と人間関係を結ぶかという話だ。

そこで一番大事なのが、レビューシステムになる。
泊まった人も、泊めた人も、お互いにレビューを報告する。
だから、泊まった人はいい人であろうとするし、泊めた人もいい人であろうとするのだろう。
そういう制度設計が彼のいう「デザイン」の力だと思う。

配車ソフトのウーバーでも、乗った人も、乗せた人もレビューをするシステムだ。
常にウーバーを使おうとすると、いい運転手であり、いい乗客であることが理にかなうようになっている。

ウーバーは日本ではまだタクシーとの関係で入ってきていないが、東京にはウーバーイーツというレストランのメニューの配達サービスがある。
人を乗せる代わりに、空いている人が自分のクルマで店から食べ物を運ぶ、というサービスだ。
東京にいる長男がそれを頼んだところ、手違いがあって間違ったものが着いたとのこと。
それをウーバーに問い合わせたら、お金が帰ってきた上に、2000円のクーポンもくれたとのこと。

ドライバーが間違ったわけではなかったろうが、そういうことをやって、ユーザーが心地よく次も頼もうとしてくれるようにしている。

そういう善意を大事にする、というシステムを組み上げるのが、シェアリングエコノミーの一番大事なところなんだろう。

そのうち日本でも広がってくるだろう。
早く規制緩和しないと…。



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