考えたこと2

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ロジャー・フェデラー
ロジャー・フェデラーというテニスプレイヤーがいる。
スイス出身のアスリートである。

このフェデラー、ちょっと前までは無敵だったが、ナダルやジョコビッチ、マレー、バブリンカ、そして今回のUSオープンのチリッチというような人たちが出てきて、なかなか4大大会では優勝できなくなってしまった。
でも、世界ランキング1位 連続在位記録「237週」という数字が示すように、過去の強者達の記録を抜き去り、名実ともに最高のテニスプレイヤーになった。
もちろん、まだ現役だが、たいがいの大会でベスト8以上に入っている。
怪我も少なく、とにかくプレイがきれいだ。

数年前までのフェデラーは本当に負ける気がしなかった。

バックもシングルハンドで返す。合理的なプレイスタイル。
テニスはこうやるんだ、というプレイ。
どんな難しい球が来ても、イージーに返しているように見える。

そして、一番感心するのが、相手にショットを決められても、自分がミスをしても、平然としている(ように見える)ことだ。
審判に食ってかかることもない。
微妙な判定で、カッとくることもあると思うが、いつも紳士であり、これが一番立派だと思う。
それは、マナーやフェアプレイを評価して、ツアーの選手同士で選ぶ賞を、9度も受賞していることからもわかる。

このフェデラーも若い頃はついカッとして、怒りの感情に支配されていたことがあるらしい。

アンガー・マネジメントという言葉がある。
怒りとうまく付き合って、それをプラスに持っていくための管理手法、とでも言ったらいいのか。

このアンガー・マネジメントについての記事によると、

「1980年代、子供だったフェデラーは、試合中に自分の感情がコントロールできなくなる事が度々あり、ミス・ショットの後は、必ずと言っていいほどフェンスにラケットを投げつけた。
しかし、ピーター・カーターという人物と出会い、試合におけるメンタル面について議論することで、フェデラーは、怒りの爆発によって、どれほど多くのエネルギーを無駄にしてきたかに気付いた。
以来、フェデラーは怒りを爆発させることがほとんどなくなり、ジミー・コナーズやジョン・マッケンローといったキレやすい先人達とは一線を画すようになる。」

とのことだ。そして、

「2005年4月、ナスダック100オープンの決勝戦で、最大のライバルであるラファエル・ナダルに最初の2セットを取られた後、第3セットの9ゲーム目にブレークポイントをミスしたフェデラーは、怒りを爆発させて地面にラケットを叩き付けたことを以下のように述懐している。
「僕は凄く怒って、ラケットを投げたんだ。ミスを続ける自分にガッカリしていて、終わりのない上り坂のような状況でプレーしていたところ、やっと現れたチャンスさえも失って……でもこの怒りが、自分の目を覚まさせてくれたんだ」。

ここに、フェデラーが若い頃に見せていた単なる短気とは大きな違いがある。フェデラーは怒りの奴隷だったのではない。彼は激昂する感情さえ、彼自身を奮い立たせる力として捉える様になっていたのだ。プレー再開後、フェデラーは試合に勝利し、2005年のナスダック100オープンでの優勝を果した。」

と書いてあった。

まさに、怒りをコントロールして、自分の味方につけたということだろう。

アメリカの心理学は、実用的なところでうまく使われている。
その一つが、アンガー・マネジメントということらしい。

フェデラーこそ、それを身につけた最高のテニスプレイヤーと言っていいと思う。

もう一度、優勝するところを見たい。

もちろん、錦織にも優勝してほしいとは思うが…。


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