考えたこと2

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クラシックカー・ディーラーズ
ケーブルテレビで、クラシックカー・ディーラーズという番組をやっている。
中古のクラシックカーを買い付け、それを修理し、売って儲けを出すという番組。
こう書くと、なんかしょうもない番組に聞こえるかもしれないが、買い付ける車が毎回楽しみで、そしてそれを修理する腕が抜群で、楽しみにしている。

買い付けるのはマイクで、修理するのはエド。
扱う車は70年代、80年代の車がメイン。
イギリスの番組だが、フランス車、ドイツ車、アメリカ車も扱っている。
まれに日本車も出てくる。
アメ車はロスに買い付けに行くことが多い。

今までいろいろな車が出てきた。

イギリスのジャガー、フランスのシトロエン、ドイツのワーゲンやポルシェ、メルセデス。
まれにはボルボやジープ、アルファロメオなどもある。

今回はどの車かな、ということで買い付けも面白いのだが、圧巻は毎回の修理。

エド・チャイナという名人の仕事を見ることができる。
ミッション、ブレーキ、エンジン、マフラーなどの駆動・制動・排気系はもちろん、外装の修理や内装の修理も見ものだ。
毎回説明があって、手順よく修理していく。
シートの張り替え、凹みの修復、ペイントの塗替えなどもやる。
もちろん全塗装などは業者に任せるのだが、色が変わると車の印象が変わる。

いつも、買った時は中古のポンコツだが、売るときには見違えるほどの車になる。

70年代や80年代の車は、構造自体はわりとシンプルで、修理が目に見える。
五感を使って調子が悪いところを見つけ、その部分にアクセスし、必要なら部品を変えたり調整したりする。
時にはエキゾーストシステム全体を交換したり、ミッションの歯車を交換したりする。
そこに行きつくまで、いろんな部品を外さないといけない。直すのは簡単ではない。
でも、エドの修理を見ていると、40年経っても車は走れるということがよくわかる。

まだまだコンピューターが車の中に使われていない頃の車だ。

あと何十年か経って、こんな番組ができるだろうか。

調子が悪いところがなかなか五感ではわからない。
車がどんどん複雑になって、簡単にいじれなくなる。
メーターパネルは液晶になる。
アクセルペダルは、直接車を制御しない。ボリュームペダルみたいなものだ。
踏んでも電気信号が流れるだけになる。
ハンドルも、同じだ。
電池とモーターで動くクルマになると、感電に気をつけないといけない。
部品点数は飛躍的に減るだろうから、見ていても面白くないだろう。

そんな車ばかりになっても、クラシックカー・ディーラーズは成り立つのだろうか。
あまりおもしろい番組にはなりそうにない。

コンピューターの診断の器械を持って、修理する。

なんとなく味気ない。

車も変わっていくなあ。


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