考えたこと2

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日本のコンシューマー・レポート
ウチは昭和30〜40年代に「暮らしの手帖」という雑誌を買っていた。

あれは季刊だったかと思ったら、Wikipediaを見ると2ヶ月に一回発行されていた。
あの本は母が買っていたのだが、家においてあったので時々見た。
暮らしの手帖を有名にしたのは、当時発展途上だった家電製品のテスト記事だと思う。

昨日池上彰がテレビ大阪で特番をやっていたが、昭和の時代の功罪を扱ったものだった。
その中にも暮らしの手帖が出てきた。
松下電器が発売した食洗機をこっぴどくこき下ろした記事。
手で洗えば10分で洗えるものを、1時間かけて洗えない機械、というような事が、松下の開発陣を逆に奮い立たせたというような内容。
当時の編集長が出てきていたが、自宅のキッチンには食洗機があった。
よくなった、ということだ。

炊飯器も、洗濯機も、掃除機も、冷蔵庫もみんな暮らしの手帖で取り上げられ、テストされた。
あの本を見て、きっと家電メーカーの開発陣は一喜一憂していたに違いない。

暮らしの手帖は、広告をのせず、不偏不党の精神でいろんな家電機器をテストしていた。
辛口の記事が載ることも多く、メーカーの言うことを鵜呑みにせず、ちゃんとテストの結果を示し、評価していた。
ぼくは小学校高学年〜中学くらいだったが、時々テーブルの上に置いてあったこの本の商品テストのページを興味深く読んだ覚えがある。

今から思えば、アメリカのコンシューマー・レポートと同じ事をやっていたのだと思う。
コンシューマー・レポートはWikipediaによると、

「独自の試験施設で行う消費財(幅広い製品やサービス)の比較検討調査の結果をレポートしている。そのほか、企業に対して製品やサービスの品質の向上、政府に対しては規制法令の整備についても積極的に同誌を通じて訴えている。年間の調査費用は約2,100万ドルで、毎月の発行部数は約400万部であり、定期購読者は雑誌とウェブ版の合計で約700万部とされる。レポートの独立性・公平性を維持するために、各号誌面には、コンシューマーズ・ユニオンが発行する雑誌、書籍、サービスを除いて、一般企業による広告を掲載することはまったくなく、さらに記事を広告目的に使用することを一切認めていない。」

という雑誌。
この本の記事は前の会社でも気にしていた。

この暮らしの手帖という雑誌、とても志の高い雑誌だと思う。
広告を載せず、商品を評価する、という姿勢は今の新聞など見習ってほしいほどだ。
もちろん、今でも発行されているのだが、最近は見たことがない。

昭和の時代、主婦の負担を減らすためにいろんな家電が出てきた。
どうやっていいものを作るか、ということで日本の家電メーカーはいろいろ工夫をした。
そのおかげで、今でも日本の炊飯器はアジアの国々で人気だ。
洗濯機も、冷蔵庫もみんなあの時代に出てきた。

いい雑誌だったと思う。

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