考えたこと2

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ダン・バウ
昨日、ベトナムの民族楽器を聞きに行った。

ベトナムは民族楽器の宝庫と言われているらしい。
たしかに、いろんな楽器があって、すごく楽しかった。

リズム楽器は太鼓やギロ、鈴など、どこの国でもそんなに変わらない。
基本的には叩いたり、こすったりして音を出す。

でも、弦楽器は特徴がある。
昨日見ていて、アジアの弦楽器には指板がないものが多い、という事に気がついた。
音の高さを決めるのに、弦を指板に押し付ける、という仕組みではない。
西洋楽器も最初はフレットや指板というものがなかったのかもしれないが、バイオリンをはじめとする弦楽器には弦を押し付ける板がついている。
その後、音程が決まって、「フレット」という指板を音程ごとに区切るものが導入されたのだろう。
フレットを打つと、音程がデジタルになる。
ある音から次の音へは連続的には変わらない。
ドの次はド#、という具合に半音ずつになる。
もちろん、アナログに変化させるための奏法はあるのだが…。

しかし、総じてアジアの楽器はアナログ型だ。
特にメロディー楽器(和音を出さないもの)は、基本的に弦を指で押さえることだけで音程を決めている。
音の高さを決めるために、盤に押し付けるのではなく、空中で弦を押さえるという楽器が多い。
インドのシタールなどは移動式のフレットはあるが、指板には押し付けないタイプだと思う。
だが、押さえる時に弦の張力が変わる。強く押さえると音が高くなるのだ。
だから、ちょっと音程が不安定になる。

昨日見たダン・バウという一弦琴はすごい繊細な楽器だった。
空中に張った一本のスチール弦を右手で抑えながら弾く。
左手はその弦の張力を変えるための、弾力のある棒を操作する。
ギターのトレモロアームみたいなものだ。
両方の手で音程を決めるのはすごく高度な技だと思う。
だから、一本しか弦を操作できないのかもしれない。

こんな楽器は初めて見た。
昨日見たものは電気で音を増幅して出していた。
エレキにすることで、音の大きさや微妙な表現力が高まって、アンサンブルの中で使える楽器になったんだろう。

しかし、この楽器を弾くのはとっても難しいと思う。
当たり前だが、音感が優れていないと弾けない。
昨日の奏者はすごかった。
右手と左手の両方を上手に使って音の強さと高さを変えていた。

スゴイ楽器を見た。

参考までにYouTubeのアドレスを載せておきます。
一度御覧ください。

https://www.youtube.com/watch?v=ULaMQmpv1MM



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