考えたこと2

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Win-Win
最近はやりの関係は、Win-Winの関係。

どちらも勝つ、ということは、どちらも得るものがある、ということだ。

それまでは、Win-Loseだった。
片方が勝って、片方が負ける。
得るものと、取られるもの、という関係。

企業間の関係は、Win-Winでなければならない、と言われている。
あくまで、希望だが…。
今や企業は良き市民でなければならず、常にWin-Winの関係を求めていく、ということに(建前上は)なっている。

実際には今まで通りWin-Loseの関係で、リクツをつけて、Win-Winにしているのが多いと思う。

Aが儲けるために、Bの部品を値引きさせる。
この関係はWin-Loseだ。
しかし、Aが与えたコスト削減の目標をBが達成し、その半分をAが値引きでもらうという構図にすると、Win-Winになる。
この場合、Bはその部品を開発して、技術力が上がったというリクツになる。

そういう、いい加減なものもたくさんある。
しかし、実際にWin-Winを語れるような状態で仕事をすることは大切な事だと思う。

人間、そう言っていれば、そうなるのだ。
「これは、値引き要求に応えるためではない。技術力を向上させるのだ」ということを唱えていれば、本当にそういう気持ちになる。

言葉が人の行動に「意味」を与えるのだ。

すべからく、人の行動というのはそういうものだと思う。
宗教などは、その筆頭だろう。

だから、「言葉」は大事だ。

その大事さをもっと訴えていかないといけない。
バラエティ番組など、意味のない言葉が多すぎると思う。

世に言う、カリスマ経営者は、宗教家なのだ。
「仕事の意味」や「商品の意味」を創り出す。
それが、その仕事に携わるものや、顧客にモチベーションを与える。

日本は昔から「言挙げの国」と言われ、「言霊(ことだま)」があると言われてきた。
それは、言葉には力がある、という事だ。
それを口にして言葉にすれば、その言葉にこもった霊がそれを実現させようとする。

これは、本当にそうだと思う。
だから、第二次大戦の時に、「日本が負けるのではないか」と口に出すことさえ憚られた。
それは非国民になる、ということだ。

だから、「では、負けないためにどうしたらいいか」ということが議論できず、本当に最後まで行ってしまい、原爆が投下された。
「負けない」事を議論していれば、あんなに多くの犠牲者をアジア各国や日本で出さずに済んだ。
最後まで「勝つ」ということが建前として通ったのだ。
結局、それを止めたのは、昭和天皇の玉音放送だった。

今でもそういうことがある。

「そんなアホな…」という事なかれ。
今でも、「この会社あぶないんとちゃうか」という言葉はひそひそ話だ。
はっきりと意識していないが、言葉に出す、ということに抵抗がある。
それは、言霊を無意識では信じているということだ。

だから、それを常に意識していないと、自由な議論ができない。

それほど、「何者からも、自由である」というのは難しいことだと思う。

自由、自由と言っているが、本当に自由になるには、そのための努力が必要だ。

それが、真のWin-Winを実現するために必要なことだと思う。



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