考えたこと2

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スペリング
Dreams come trueという映画を見た。

カリフォルニアの黒人少女が、スペリングコンテストに出るという映画。
彼女の中学校はダウンタウンの中学校。

スペリングコンテストというのは、日本でいうと漢字検定のコンテストみたいなもの。
学校の代表に選ばれた生徒が、ステージの上で一人ずつ順番に審査員から難しい単語を言われ、そのスペルを答える。
一つ間違えたら、その場で失格。

スペリングが大好きな亡くなった父親に似て、才能のある子だったが、簡単にはいかない。

母親の反対、コーチである近所の大学教授との人間関係、州大会に勝ち、有名になったことで離れていく友だち…。

それでも、それらを乗り越えて、ワシントンDCの全国大会に行く。

DCからのテレビ中継に町中の人たちが歓声を上げる。

厳しいルールだ。一度言ったスペルは言い直せない。
こんな大会があるのかと驚いた。

決勝戦の最後は、残った二人の対決。
超難関のラテン語系の単語、ギリシア語系の単語…信じられないような単語が出てくる。
最後の25問の超難関単語を順番に答えていく。

クライマックスの場面はすばらしい。
映画だからこそ描けるものだ。
安物のドラマみたいに、なんでもセリフだけで説明などしない。

太宰治は、世の中には本人にしかワカラナイ真実があり、それを描くことができるのは小説だけだと書いていた。
それは、映画にも言えると思う。

映画にしか描けない真実がある。

いい場面だった。





| | 映画・舞台 | 20:59 | comments(0) | trackbacks(0) |
29個の音
ギターの先生がメンバーになっているスティールパンのバンドのライブに行ってきた。

前にも書いたが、スティールパンというのは、カリブ海トリニダードトバゴという国で生まれた楽器。

ドラム缶のふたを凹ませてくぼみを作り、そこを裏からたたいて変形させ、そのたたき出した部分をスティックでたたくことで音階を得るという不思議な楽器。

独特の音がする。
パゥンパゥンという倍音がたくさん入った音で、明るい響きの音だ。

先生は、テナーパン2人とベース、ドラムス、ギターという5人組のグループのメンバー。
ガットギター、フォークギター、エレキギター、バンジョーなどを持ち替えて伴奏する。

演奏の間に説明があったが、テナーパンというのは、凹面上にへこんだ部分に29個の大きさが異なるいびつな面がある。

その面の数だけ音が出るのだ。
したがって、29音しか出せない楽器。

外側に並んだ音は、時計回りに、ド・ファ・シ♭・ミ♭・ソ#・ド#・ファ#・シ・ミ・ラ・レ・ソという順序で12音。
これは、五度ずつ離れた音で、時計回りに隣の音に行くのは、すごく安定した音の動きになる。
そのまた内側にも12音が同じ配列で並んでいて、これで合計24音(内側にいくほど1オクターブ高い)。
一番内側に小さくド・ミ♭・ド#・ミ・レという5つの音が並んでいる。
これで合計29音。

これを、割り箸くらいの短いスティック(たたく部分はゴム)でたたいて音を出す。

持ち運びでどこかに当たったりすると、音が狂うらしい。
狂ったら、たたいて直すということになるようだが、大変だろうなあ。

今回はアルバムを出した記念のライブで、オリジナルの曲ばかりだったが、すごくよかった。

沖縄の海をテーマにした曲や、トリニダード・トバゴの夕焼けの中を真っ赤な鳥が森に飛んで帰るという景色を見て作った曲など…、カリブ海とはひと味違った、日本のスティールパン・ミュージックという感じだった。
バンド名がスティーリング・ビート。

よければ、聞いてみてください。

スティーリング・ビートです。

| | 音楽 | 00:44 | comments(0) | trackbacks(0) |