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2006.07.16 Sunday
サングラス
20歳の時に初めてサングラスを買った。
当時、サングラスというと、たれ目のカタチのものが流行だった。 レンズは緑で、金色のフレーム…やっぱりレイバンだ。 1976年。ガロの3人組もたれ目のサングラスだった。 松田勇作や原田芳男なんかもたれ目のサングラスだったと思う。 調べてみると、あのカタチは、ティアドロップというらしい。 今でも作っているが、「クラシック」という名前がついていた。 http://store.yahoo.co.jp/meganetop/371-3214-00471.html 今でも同じだと思うが、サングラスというのは、オトナの象徴だった。 小学校の頃は、「黒メガネ」というような言い方をしていた。 黒メガネをかけているのは「悪者」と決まっていたから、サングラスをかける、というのはちょっと不良っぽい感じが心の中に残っていたと思う。 月光仮面などに出てくる悪者などは、黒いスーツに黒いネクタイ、黒メガネで、外に出たらすぐ捕まる、という格好だった。 初代の仮面ライダーあたりまでは、それがステレオタイプだったと思う。 それはさておき、ティーンエージャーからオトナになるという感覚が、少なくとも「サングラスを買う」という行為にはあった。 友人のO君と三宮に行き、センター街をうろついて、レイバンの緑のサングラスを買った。 定価の半額以下だった。 29年前の今ごろだった。 レイバンのサングラスをかけて、ぎこちなく歩いていたハズだ。 今はマトリックスの黒メガネやイチローのスポーツタイプのサングラスもあるし、必ずしも「悪者」がサングラスをかける、という時代ではなくなった。 でも、あの頃は緑のたれ目のサングラスをかけると、何となくオトナのワルになったような、ちょっと背伸びした気分になったものだ 。 変身願望だったかもしれない。 今、サングラスをかけている若い人が減ったと思う。 今の若い人の変身願望は、ピアスや髪の色やずらしたズボンになったのか…。 70年代の変身願望はかわいらしいものだった。 初めてサングラスをかけた時の、ちょっぴりウキウキした気持ちは今でも覚えている。 今や実用品であり、単なるオシャレの小物になった感のあるサングラスだが、僕にはまだ少し思い入れがある。 なつかしい、ちょっとビターな感覚…。 今の中年のみなさんは、サングラスというと、そんな感じではないですか? |
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