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2006.07.27 Thursday
フロイト
会社に入ってから、通勤時間に、電車の中でフロイトの精神分析入門と夢判断を読んだ。
刺激的な本だった。 何でも性的なものと結びつけるのには辟易としたが、意識と無意識、自我と超自我、エスやリビドーというような心の中を層別するような概念は非常に興味深く、面白かった。 20世紀最大の発見の一つが、「無意識」というものであり、フロイト以降色々な人が色々な事を言ったが、この無意識の発見というものがその後の心理学の発展の最大の要因であったと思う。 それ以前は、無意識というものはなかったのだ。 今でこそ、無意識というものがあって、自分の意識の知らないところで、いろんなことを考えているというのは当たり前だが…。 もしも、無意識というものがないとしたら、人間はすごく薄っぺらなものになってしまうような気がするほど、現代の人間は「無意識」というものを意識していると思う。 何かおかしな事をしてしまったとき、ひょっとしたら、無意識ではこんなふうに思っていたのではないか…というようなことを考えたりする。 誰かが言い間違いをしたら、無意識がでたのではないか…と言ったりする。 無意識というものは、一般的には意識の下に閉じこめられたもやもやした気持ち、という感じであり、どちらかというとヨクナイもののようなイメージが強い。 しかし、いい考えを得るためには、いったん意識の上で考えるのをやめて、無意識に考えさせる時間を作らないといけない…というようなことも言われる。 結局のところ、無意識というものが本当にあるのかどうか、存在を確かめることはできないが、それがあると思えるから、心の中が豊かになっていると思う。 自分でわかっている意識の内側に、広大な無意識が広がっている…。 そんな人間観を与えてくれた、フロイトに感謝。 彼がいなかったら、心の中は狭いままだったかもしれない。 |
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