![]() |
2025.04.10 Thursday
四月の雨
長いこと大学で勤めているが、この3月末から4月上旬の季節はいろいろある。
3月の下旬が卒業式。 ぼく自身は、自分の卒業式にも出なかったくらいで、あまり学校に思い入れもないのだが、相談に来ている学生たちを通じて思うことがある。 3月中旬になると、電車に乗っても、時々袴姿の大学生を見かける。 昔は着物だったのかもしれないが、今は袴が主流だ。 卒業式が済んでしまうと、学校は春休みで忙しい就活生以外は休みの期間。 学内は人影もまばらで、大きな学校は食堂なども休んだり、昼休みだけだったりする。 卒業式は卒業式でいろいろ思うこともあるのだが、それが四月になると入学式だ。 今の大学はほとんどが4月1日が入学式。 公立はわからないが、私立はたいがい4月1日だと思う。 何故かというと、入学式にならないと、入学者がわからないからだ。 最終的に、入学手続きをして、学生証を発行して、初めて入学となる。 来なかった人は、内定辞退みたいな扱い。 予算を決めるための、収入源=入学者数になるから、1日にやるのだろう。 合格を出しても来ない人がいるのが、下位の大学の実情。 話が逸れたが、4月の入学式が終わって、一時はキャンパスは人があふれる。 今の大学は、学生が全員来たらいろいろ困ることがあるので、新入生のオリエンテーションの時期は、他の授業を休むところが多い。 規模が大きいほど、そうなる傾向だ。 それが収まるのが4月中旬以降。 新入生の授業も決まって、来る日が決まる。 ハレの日が続いたが、平静を取り戻すという感じだ。 その時期がぼくは感慨深い。 また日常が戻って1年が始まる、という思いもあるし、卒業した学生たちは頑張っているのだろうかという思いもある。 4月になって、そんな思いが募る。 aikoの「四月の雨」という曲は、そういう思いにピッタリだ。 どういう思いでこの曲を書いたのかはわからないが、ぼくには4月の寂しさを歌った歌に聞こえる。 |
![]() |