考えたこと2

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橘大学の挑戦
京都の橘大学というと文系私学だが、工学部の情報工学科/建築デザイン学科というのを作った。
さらに先日、情報学、デジタルメディア、ロボティクス、臨床工学の4つの学科、研究科を2024年〜26年度に一気に作るという計画を出している。

女子大から共学化した2005年には1686人だったが、収容定員は29年度に7484人になる予定。

少子化が進んでおり、まだまだ子供が減る予定だが、生き残りをかけて規模を大きくするのだ。
国が理系学部の比率を高めるということも見込んでの策だろう。

実際、今文系の学部に行っても、全学部全学科という求人しか来ず、何ら専門性を問われない。
それが文系学部の実情。
要は産業界は、日本の大学の文系学部の専門性を何ら認めていないということだ。

そんな学部を作っても仕方ないのだが、今までは「大卒」というブランドがまだ効果があったから、役に立たない学部でも「大卒」の価値にお金を払ってくれていた。
でも、ジョブ化の時代が来て、ブランドの価値は下がり、「何ができるのか」が問われる時代になる。
そうなると、もう要らない学部がはっきりする。

一方で、IT系の人材は2030年に79万人足りなくなる、という予測もある。
大学生のIT志望も増えた。
IT系の学部が不足しているから、今なら文系学部卒でも入れるのだ。
逆に言うと、今がチャンスとも言える。
人材不足になることがわかっているのだから、食いっぱぐれはない。

今の日本の大学のネックは教員構成。
文系がどんどん増え、これからの大学数を考えると、圧倒的に余剰があるのは文系の教員。
一応専門職ということになっているし、社会性のない人が多いから、配置換えを嫌う。
権利意識が肥大していたり、左巻きの人も多い。

今の学生は大多数がSDGs、CSR、ESG、LGBTQなどに熱心だ。
教員がそう教えているのだろう。
反対意見もあることなど教えないから、就活の面接で「君、本気でそんなこと思っているのか」と聞かれたりする。

赤字私大は多く、潰れそうな大学も多い。
簡単に設置できる文系私大や文系学部を、無責任に増やしてきた行政の問題もある。
天下り先を増やそうとする文科省と、手っ取り早く作りたいという学校法人の利害が一致した結果だ。

橘大学の狙いはわかるが、本当に成功するんだろうか。


| hdsnght1957kgkt | 考えたこと | 23:08 | comments(0) | trackbacks(0) |