考えたこと2

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教育委員会はいらない
こないだ書いた、「学校が嘘くさい」という本の中からの記事。
藤原和博氏の話だ。

なんと、毎週100枚の書類が教育委員会から届くという。
毎週100枚というのは、すごい量だ。

彼は教員の長時間労働が問題になっているというが、「教育委員会がリスクを取って、書類仕事ゼロを目指すしかない。書類仕事がなくなれば、全国で約10万人が教員本来の仕事に戻れる」という。

大学の事務の時代にも、文科省からのアンケートなどはたまにあったが、、毎週100枚は異常だ。
彼はリクルートから校長に転職したが、教育委員会から届く書類の膨大さ(多さではなく、膨大さ)にびっくりしたという。

「2003年当時で、週に100枚近くはあったと思う。この話を最近ある現役校長にしたら、「それ、1日に届く数の間違いじゃあないですか?」と返され、絶句した。

しかも、学校現場のマネジメント側のICT化が遅れたせいで、現在はその移行期であるためか、紙の書類とネットでのデジタルファイルが二重に届く自治体もあるらしい。それが実態だ。

こんなものをまともに読んでいたら、それ自体が仕事になってしまう。実際、教頭はそうした文書業務で忙殺される。しかも、その文書のほとんどを作っているのは「指導主事」という名の教員だ。“教育委員会側の教員”なのだ。」

ぼくはバブルの最盛期に、自動車メーカーのOEMの設計の仕事をしていたが、そのときには冗談抜きで毎日数十枚のFAXが届いた。
もちろん資料込みの枚数だし、写し(アクションはないが、見ておけということ)の書類も入っているが、毎日それに目を通して、担当者を決め、コメントをつけて回すだけで就業時間は終わっていた。

それが仕事だから仕方ないが、教員の仕事は教えることであり、教育委員会からの書類はそれ以外の仕事になる。
そして彼は、教員が足りないというのはウソだ、という。

アンケート一つとっても、一つ課題が生じると、国と都道府県と市区町村が三重にアンケートを作って学校に降ろしてくるらしい。
そういうふうにして、余分な仕事が増えていく。

彼は「どうしても必要な「学校基本調査」を含めて、アンケートは1学期に1本くらいに絞ればいい。」という。

また、公的機関から生徒に作文などを書かせてほしい、という依頼も多いらしい。
児童生徒の募集や作品の募集が無数に学校を通じて行われる。
そういう学校の使い方は程々にすべきだということだ。

さらに、「収受文書」というものがあるとのこと。
役所との仕事などしたことがないので、ぼくはそんなものは知らない。
曰く「教育委員会の官僚がこの件については学校現場に降ろしましたよと証拠を残し、何か問題が起こったときに自分たちが責任を問われないようにするための通達文」のことらしい。

「いじめについてはもちろんだし、「給食にこういう材料は使ってないよね」とか「図書室のこういう本は書庫にしまっちゃってね」とか「夏のプール指導はやり過ぎないでね」などという指導がごまんとくる。これらが教頭、生活指導主任、教務主任などを通じて各担当の教員に降ろされるから、忙しくなるのだ。

逆に、免責のための収受文書を教育委員会がゼロにすれば、学校の事務は相当軽くなる。結果、指導主事と教頭の教員魂をも蘇らせることができるだろう。」

毎日新聞で「教員不足」と言われているが、その原因は教育委員会にある。

無責任な教育委員会を廃止し、ちゃんと教員に仕事をさせることができる組織を作らないといけない。

でも、そういう記事は新聞やテレビでは報道されない。


| hdsnght1957kgkt | 考えたこと | 22:29 | comments(0) | trackbacks(0) |