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2023.05.11 Thursday
Software Defind Vehicle
SDVという聞き慣れない略語を見かけて調べてみた。
これは「Software Defind Vehicle」の略語。 ソフトウェアで定義された乗り物、ということだ。 これはエンジンやサスペンジョンといったメカではなく、ソフトウェアが車作りの中心になる、ということだ。 メカはもうほぼ完成した、というか、今よりよくしてもそれほど満足度が上がらない、ということだろう。 これからクルマの満足度を上げるためには、ソフトウェアの世界だろう。 実際、ぼくが買うときに気になるのは、自動ブレーキがついているかとか、音楽プレーヤーがつながるかとか、渋滞で勝手に追尾してくれるかとか、そんなところの方が大きい。 それらはすべてセンサーやソフトウエアの領域だ。 車がPCになれば、ネットもつながるし、Youtubeも見られる。 そういう世界なのだろう。 実際、SDVプラットフォームには1Gbpsのイーサーネットが組み込まれているらしい。 これによって、OTA(Over the Air)でソフトの更新もできる。 どういうことかというと、Windows Updateみたいに勝手に車に組み込まれているソフトウェアが更新される、ということだ。 まさに、車はパソコンになる。 ある日突然、自動ブレーキの機能が上がったり、増えたりするということだ。 コンサルの予想では、2030年には80%の車がネットとつながると言われている。 IoT(Internet of Things)という「全てのものがインターネットにつながる」時代に、クルマも飲み込まれていく。 人間は文化を作り、いろんな道具を作ってきたが、ここまで人間が依存するものは初めてではないかと思う。 今の生活、銀行も公共交通機関も役所の手続きも会社の仕事も、生活のほぼすべての分野でインターネットが関わっている。 それも、物理的に関わっている電線とか、機械とかではなく、判断業務もある意味任せているのだから、これこそライフラインだ。 今までクルマはそこから一線を画していたが、ついにそこに参加する。 依存するものが大きくなると、止まったときの危険度も大きい。 セキュリティの技術者が何万人も足りなくなる、などという予想もある。 依存度を上げるのは便利になっていいことだと思うが、特にクルマなどはフェイルセーフをちゃんと考えておいてほしいものだ。 文科省や大学はITの技術者もちゃんと育ててほしい。 |
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