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2018.07.21 Saturday
音楽の変化
アメリカでは音楽の聞き方がまた変わってきた。
従来のように音楽ファイルをダウンロードして聞くのではなく、ストリーミングという方式。 配信元と契約し、月額いくらかを払って、あとは聴き放題というもの。 もちろん、インターネットでつながっていることが前提だ。 日本でも若い人はすでにそういうサービスに加入している人もいる。 ぼくもアマゾンプライムというのに入っているから、勝手にプライムミュージックというサービスが使える。 これはストリーミング専用のアマゾンミュージックアンリミテッドよりも安い分、聞ける音楽も少ない。 それでも、プレイリストはそこそこ充実しているから、BGMで音楽を流すというような目的なら十分だと思う。 大手でストリーミングをやっているのは、アマゾン、グーグル、アップル、スポルティファイなどがある。 すでに、アメリカでは音楽売上げの65%のシェアを持っているという報道もある。 日本もいずれそれに追随するのだろう。 あるアメリカの大学院生が、過去30年分のヒットチャートの音楽を分析して、ストリーミングの時代に、音楽の作り方がどう変わったかと調べたらしい。 それによると、7つの変化があったということだ。 アメリカの洋楽の7つの変化は以下のようなもの。 1.さらばイントロ 80年代はイントロが平均20秒あったが、現在は5秒になったということだ。 早くボーカルを聞けないと、曲を変えてしまうという聞き方が増えたのだろう。 たしかに昭和の頃の歌はイントロが長い。 有名なのは、古いところで「丘を越えて」。延々とイントロが続き、これはインストの曲かと思った頃に歌が始まる。 あれは極端だが、日本でも短くなっているような気がする。 2.タイトルは短く 目立って覚えやすくなるからだろう。 最近の日本の曲も、タイトルが短い。カタカナを使ったり、アルファベットを使ったりして、曲の内容というより、「?」と思わせるのが目的のような気がする。 3.リフレインに早く到達すること 曲が始まって30秒以内にリフレインにたどりつくらしい。 そうしないと、別の曲に変えられてしまうからだろう。 それにつれて、曲のテンポは速くなっているらしい。 だから、最近バラードは流行らないとのこと。 日本はまだそんなことはないような気がするが…。 ただ、リフレインから始まるパターンは増えたかもしれないなあ。 4.ソロがなくなる 最近のヒット曲にはギターやキーボードのソロがないらしい。 ギブソンが不調になったのもそのせいか…。 これはジャニーズやエグザイルのように、バンドが出るのではなく、飛んだり跳ねたりするパフォーマーの時代になってからのような気がする。 ギタリストも高齢化している。ライブのバックバンドのギタリストはたいがい50代くらい。 ギターキッズが減ったのは残念だ。 5.曲が短い ランキングする曲で3分半を超えるものは非常に稀らしい。 何となくわからないでもないが…。 昔は5分とか6分という曲も多かったが、今は4分程度という感じはある。 ヘイ・ジュードのような、いつ終わるねん、というような曲はダメなんだろう。 6.サウンドが圧縮されている これはMP3などの圧縮ファイルで、劣悪なスピーカーで聞いても耐えられるように、ということらしい。 理屈はわからないが、そういうことだ。 音楽を聞くのは、パソコンやポータブルプレイヤーで、ヘッドフォンとか、ブルートゥースのスピーカーなどが増えている。 昔はちゃんとした箱のスピーカーで聞くものだったが、もうそんな時代ではなくなった。 7.わかりやすさが大事 音楽がどんどんスポットCMのようになっているらしい。 しつこいフレーズが必要ということだ。 そうかもしれない。CMに使われた局やドラマの主題歌などが売れる時代だ。 こういうのを機械学習して、AIが作曲をする時代。 もうすでに、ぼくらはそういう曲を聞いているのかもしれない。 音楽が所有するものから、消費されるものになって、質が変わった(落ちたという人もいるか)。 小遣いをもらって、買いに行っていた、LPレコードの時代が懐かしい。 |
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