考えたこと2

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一万人の第九ロス
第九の本番が終わってしまってから、どうもよく眠れない。
目覚ましが鳴る前に目が覚める。
目が覚めると、頭のなかで第九が鳴っている。

このところは、最後のパートだ。
ザイトゥムシュルンゲン…という歌詞が頭の中で鳴っているのだ。

本番前の練習をしていた時は全くそんなことはなかったのだが、終わったとたんこういう状態。
第九の本番が終わってしまった、という気分だろうか。
ハレが終わって、日常が戻ってきた。
そういう虚しさなんだろうか。

あの1万人の第九に集まる人たちは、リピーターが多い。
たいがいの人たちは、一度あの感激を味わったら、また行こうと思ってしまう。
「5年ぶり」というプラカードを持って写真を撮っていた人は、その気分を味わっていたのだろう。

だから、35年間も1万人の第九が続いているんだと思う。
3ヶ月の練習を積んで、パートのメロディを覚え、ドイツ語の歌詞を覚えるのは楽ではない。
実際、音程の移り変わりや高さなどは、素人がなかなか歌えるものではない。
アイドル歌手が歌うようなメロディーを、ベートーベンは書いていない。
そのハードルの高さと、本番の感激が相乗効果を生んで、またやろうと思えるのだ。

やればやるほど、歌はうまくなるだろう。
それほど難しいとも言える。

それを1万人で歌う。
朝からずーっと座っていて、歌うのは最後の10分ほど。
それまでは、「あーしんどいなあ」と思っていた。
しかし、歌いきった時にはそんなことは吹っ飛ぶ。

一万人の思いが一つになった感じだ。
何とも言えない高揚感がある。
それが心のなかで続いているんだろう。

しばらくは祭りの後の状態かもしれない。
いずれ、また退屈な日常がやってくる。

それまで待とう。

| | 考えたこと | 22:01 | comments(0) | trackbacks(0) |