考えたこと2

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108年の呪い
野球で一番おもしろいゲームは8対7だという。
今年の大リーグのワールドシリーズの最終戦のスコア。
つまり、接戦、ということだ。

今年のワールドシリーズはシカゴ・カブス対クリーブランド・インディアンスの戦いで、7戦目までもつれた。
第4戦が終わった時点でインディアンズの3勝1敗。
インディアンズがあと1つ勝てばワールドシリーズ優勝という、圧倒的優位だった。
それを跳ね返しての優勝だ。
7戦目も延長10回表にカブスが2点を取り、その裏に1点取られたが、ゲームを締めて勝利という劇的な勝ち方。
わざわざBSで延長を中継していた。

カブスはワールドシリーズ7連敗中。
このチームには有名な「ヤギの呪い」の話があったという。
1945年の話。

カブスファンのパブ経営者が人気者のペットのヤギを連れて、カブスが出たワールドシリーズに行ったところ、そのヤギが臭いことを理由に入場を断られた。
その時に彼が「カブスは二度とワールドシリーズに優勝できないだろう」と言ったという逸話。

実際、カブスは1908年に優勝して以来、優勝できていなかった。

本当に呪われたとは思わないが、そういうエピソードがまことしやかに伝えられ、みんなが熱中するというのが面白い。
何といっても、108年ぶりの優勝だからファンの感激もひとしおだろう。(負けた方のインディアンズも優勝すれば68年ぶりだったらしい)

ツイッターには、バック・トゥ・ザ・フューチャーで2015年にカブスが優勝する、というニュースを見て驚く、という場面が一年違いで実現したとか、FOXの視聴率は過去最高だったとか、いろんなニュースも飛び交った。

シカゴというと、サラ・パレツキーのウォーショースキーという女性探偵のハードボイルドの舞台。
その小説にも「またカブスが負けた」というセリフがよく出てくる。
読者にもカブスというと「負けた」というのが決まり文句で通っているんだろう。

カブスは2003年にもワールドシリーズの出場をかけた試合で、ファウルフライを観客にジャマされて取りそこね、そこから8点取られて大逆転され、結果的に出られなくなったという不幸な過去もある。

それでも、今年優勝したから、また運が巡ってくるのかもしれない。

大リーグはアメリカン・リーグとナショナル・リーグからなっており、全部で30球団もある。
さすがに広い国だから、日本のプロ野球の倍以上のチーム数だ。
だから、まだワールドシリーズの優勝を経験していない球団もある。

そんな中、108年ぶりとはいえ3回目の優勝を決めたカブスは大したものだ。

これでいろんな因縁もリセットされて、来シーズンからは白紙でスタートできる。
でも、「ヤギの呪い」という因縁はなかなか面白かったのに、残念だ。

シカゴを舞台にした小説は、これからカブスのことをどう書くのだろうか。

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