![]() |
2016.10.05 Wednesday
トヨタのロボット
昨日ちょっと書いたが、トヨタが「キロボミニ」というコミュニケーションロボットを発売するらしい。
座高10センチで持ち歩ける。 先行するアメリカの同じような製品は、人間型をしていないが、やっぱり日本人がデザインすると人間型になる。 このへんは、アトムの影響か、それとも宗教的なものなのかもしれない。 シャープのロボホンも人間型だ。 値段は3万9800円で、専用アプリ使用料が月額300円とのこと。 記事によると、このキロボミニは「話しかけた人の方向に顔を向けたり、顔や手などを動かして雑談のような会話ができるほか、新たな言葉や景色、ユーザーの好き嫌いを記憶することもできる。対話しながら成長していく機能もある」とのこと。 カメラやマイクを装備しているから、人間が顔を動かすとそれに追従するという機能もある。 ソニーからパソコン部門を分社化したバイオが作っているとのことで、このあたりは得意分野だろう。 人間型ロボットを作るなら必要な機能だ。 GPSを使って、場所の記憶もしている。 ぼくは20代の頃、毎月片道700キロほどのところへ、クルマで出張していた。 朝8時に吹田で集合して、夜7時過ぎに目的地に着く。 当時は道も整備されてなくて、ほぼ半日かけて行っていた。 いつも人手が足りなくて、一人でドライブがほとんどだった。 何が一番しんどかったかというと、眠気との戦いだ。 とりあえず好きな音楽を聴くのが対策。 カーステレオがないクルマが多くて、小さなラジカセを持っていって音楽をかける。 口を動かすのも効果があるので、とにかく何かを食べるのもよかった。 ガムや煎餅など、とにかく口に入れる。 それでも、昼過ぎのまぶしい時間や、西日のきつくなる夕方は眠くなる。 どうしようもないときは、パーキングエリアに入って身体を動かすとか、顔を洗うとかした。 でも、一番いいのは話し相手がいることだ。 誰かが乗っていて、話をしていると眠くならない。 だからといって、一人で窓を開けて大声で何かいっても効果がほとんどない。 知的な(といってもバカ話が多かったが)会話で脳が活性化することが、眠気を遮るのだと思う。 その意味で、クルマに載せることができるコミュニケーションロボットというのはいい。 そういう思いがトヨタの開発者にあったのではないか。 クルマだけにそういう機能をビルトインしても、ドライバーの日常がわからないから会話がなかなか成り立たない。 だから、日常一緒にいれるロボットということになる。 キロボミニはクルマに載せることも想定済みだ。 「ドライブ時にはクルマと連携することで、急ブレーキ時には、キロボが「気をつけてね」と反応し、安全運転を促してくれる。「つながる」サービスを利用すれば、クルマや家の状況を踏まえた会話も可能だ。」とのこと。 ロボットの仕草や会話はアプリを入れたスマホと通信して実現している。 そのうち、家ではロボットがコミュニケーションし、その情報をクラウドで共有して、クルマがオーナーの日常も含めた会話をするようになるかもしれない。 それがクルマのパーソナライズ化につながり、「クルマを持ちたい」という人を増やすことができる。 そういう野望もトヨタは持っているだろう。 余剰の内部留保を使って開発したんだろう。 日本の得意な人間型ロボットで、先行するアメリカを追い上げてほしい。 |
![]() |