考えたこと2

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手がかかる家電
ロボット掃除機は「手がかかる家電」だという。

実際、ウチのルンバは掃除のたびに中に溜まったゴミを取って、フィルターを掃除している。
そのフィルターや本体のゴミをとるために、ハンディクリーナーを使う。
そして、掃除の前には部屋に置いてあるものを動かし、家具を動かして掃除しやすくする。
アメリカ生まれのロボット掃除機は、きっと狭くて家具が多い日本では、ちょっと違う見られ方をしているのだと思う。

「手がかかる家電」というのは、人間に気を遣わせる。
それがコミュニケーションを生むという。

それも実感する。
掃除が終わったあと、いつもは緑のランプが黄色になって点滅して充電しているのを見ていると、「おお、掃除が終わって、疲れているんやなあ」と思う。
中には絆創膏を貼ったり、新品に変えるというと、「直してあげて」という人もいるという。

シャープが掃除をしながら話す掃除ロボットを出したが、売れ行きはどうなんだろう。
ルンバはドミソドという音を出して掃除を始める。
トラブルがあって止まると、ランプが黄色に点滅する。
それだけで、コミュニケーションは成立する。
却って、言葉を話すと思い入れの幅が狭まるんではないかと思ってしまうのだが…。

普通なら、これくらいのことで止まるとは、ということでクレームになるところが(実際にクレームにもなるのだろうが)、手がかかるから愛着が湧くという方向に進んでいく。
記事もそのことを書いている。

でも、それは日本の高齢化が大きな役割を果たしているのだと思う。
ロボット掃除機が買える条件というのは、比較的掃除場所の面積のわりに家具が少なく、経済的に余裕がある、ということになる。
所狭しとものが置いてある家庭では、おそらく買わない。
値段が高いから、経済的に余裕がないと買わない。

そして、もう1つは、ロボット掃除機にコミュニケーションを求める余裕がある、ということだ。
寸暇を惜しんで掃除の時間を捻出しているのではない。
ロボット掃除機が動いているのを見る余裕があるのだ。

これらをすべて満たすのが、高齢者である。
子供が独立して部屋に余裕ができて、ものが少ない。
時間はあるが、かがんだり、コードを引き回したりするのがつらい…。
たぶん、子供二人の4人家族では、そんなにロボット掃除機を使いたいとは思わないだろう。
買ってもあまり役に立たない。

これからどんどん高齢者が増えていく日本は、ロボット掃除機のような「手がかかる家電」の大きな潜在市場なのだ。

第二のロボット掃除機は一体何だろう。



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