![]() |
2014.11.09 Sunday
働く女
働く女 群ようこ 集英社
働く女性の苦労を勉強すべく、古本を購入。 10人の働く女性が出てくる短篇集。 結論からいうと、あんまり勉強にはならなかった。 小説だから、女性特有の苦労は当たり前で、その先の仕事の部分を書いている。 出てくる人は、あまりぼやかない。 みんな頑張っている。いい意味でも悪い意味でも前向きなのだ。 百貨店の外商でまともな商売をしようと頑張っているチハル。 一般事務でコンピューターの使い方をマスターし、おじさん連中に教えるトモミ。 夫の突然の死亡で、子連れでコンビニでレジを打つミサコ。 体調不良で総合職を辞め、祖父の古本屋の店番をするクルミ。 出版社を辞め、フリーライターになって不安にかられて駆けまわるエリコ。 年を取ってきた女優で、見栄と貪欲からだんだんとみんなに嫌われていくチユキ。 エステティシャンで指名が増え、仕事は増えたが、身体を壊していくタマエ。 呉服店を開き、好調だったがだんだんと強引な商売になって客が離れていくテルコ。 結婚して銀行を辞めたが、またパートで働きだしたものの、内職仕事になってしまうミドリ。 ラブホテルの店長をやって、人を使って毎日いろんな出来事を楽しむチアキ。 そういう人たちの話。 すぐ読めて、面白い。 古本で1円なら、お買い得。 作者は今60歳。 99年だから、今から15年前に出た本。 「青春と読書」という本に連載されていたらしい。 「青春と読書」という題名は、最近どちらも聞かない単語をつなげている。 調べてみると集英社が出している、「本の数だけ人生があるー集英社の読書情報誌」という副題のある雑誌。なんと83円だ。 11月号は巻頭の対談をホームページで読める。 集英社の宣伝を兼ねた雑誌という感じだ。 バックナンバーをみると、北方謙三とか東野圭吾とかいう名前も出ている。 さすが集英社。 本屋では見た覚えがないので、どうやって売っているのかと見ると、年間定期購読ができるようになっている。 1年間で900円。 さすがにペラペラのわら半紙みたいな紙ではないだろうと思う。 連載のところを見ると、7人の名前が書いてあった。 青春と読書、これは珍しい。 そういうところに連載されていた短篇集だ。 |
![]() |