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2014.10.27 Monday
NPO法人
当たり前だが、今どきの若い人は、ぼくらの時代とはだいぶ違う。
とりあえず、自分探しをしながら何かの仕事に就く。 SNSを使って自身の発信をしながら、積極的に人的なネットワークを広げていく。 2年、3年仕事を続けて、その後NPOの活動などに転身する。 何か、世の中のためになることをやる。 そういうパターンがあるような気がする。 そこにあるのは、営利企業で働くことは、ある種自分に対する負けみたいな見方だ。 金のために働くことは悪、という見方といってもいい。 営利=金儲け=悪という感じ。 営利を追求することは良くないと思われている。 もちろん、そんな人ばかりではないが、NPOみたいな活動は一つの理想形となっているようだ。 しかし、営利企業がよくない、というのはどういうことだろうか。 儲けることはいいことではないのか。 儲けることをいいことだとしたことから、資本主義は発達したのだと思う。 そのおかげで、今の豊かな生活があると言ってもいい。 NPOで働く人に給料が出ていると言ったら、びっくりする人もいた。 ボランティアではないのか、ということだ。 もしそうなら、今の日本にこんなにNPOがあるはずがない。 補助金や助成金と事業収入がNPOの儲けであり、そこから経費として給料は支払われる。 ただし、余ったカネを分配してはいけないというのが非営利の意味になる。 非営利だけど、実際には経費分は儲けているというのが難しいところ。 もちろん、何でもやっていいわけではない。 主たる目的は特定非営利活動でなければならない。 医療、保険、社会福祉、まちづくり、観光、スポーツ振興、環境保護や人権保護などの活動だ。 たしかに、そういう活動に参画して世のため、人のために力を尽くすというのはいいことである。 だからといって、営利がよくないとは言えない。 だいいち、世の中NPOばかりになったら、補助金や助成金など払えない。 困っている人を助けるのはいいことだが、それは世の中に営利企業がたくさんあって、カネを儲け、税金を払っているからこそ、できることだ。 ぼくは大学で働いてきたが、学校には営利に対するバイアスがあるように思う。 本当にステレオタイプの思考として、営利=儲け主義=悪、という人が多い。 営利、非営利両方で働いてみて、営利企業の方がよほど世の中のことを考えていると思う。 あの、学校の人たちの考えが、NPOに走る若者たちに影響を与えているような気がする。 これはぼくの考えが偏っているのだろうか。 実際、NPOの名を借りた暴力団の商売もある。 非営利であることは必ずしもいいことだとは限らない。 |
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