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2014.08.05 Tuesday
刑事フォイル
刑事フォイルというイギリスのドラマを見ている。
原題は"Foyle's war"という。 第二次大戦中のイギリスが舞台。 イギリスが第二次大戦中、こんな状態だったのかとわかる。 ぼくは昭和40年代にティーンエイジャーだったが、この頃はたくさんの戦中のドラマがやられた時期でもある。 戦勝国が作った洋画は多かった。 邦画の戦艦大和など、太平洋戦争を舞台にした戦艦ものも多かったが、ノルマンディー上陸作戦などのヨーロッパ戦線を舞台にしたものもあった。 もちろん、戦争漫画もあった。 「零戦はやと」や「ゼロ戦レッド」など、負けたはずの日本だが、ゼロ戦の人気はすごかったと思う。 同時に、日本の連合艦隊ものや、軍部が悪いというプロバガンダ風の映画も作られた。 戦敗国はどこも同じだが、悪者は軍だった、ということで軍に全責任を押しつけて、国民が安心したかったのだろう。 この時に、軍とマスコミが悪かった、というふうにしておけば、マスコミも少しは反省したかもしれない。 もちろん、国民全体で責任を感じるべきだったのだが…。 ぼくは単純に戦勝国が正しくて、戦敗国が間違っていたとは思わない。 戦争は抑止すべきだが、人間の歴史には戦争がついて回っている。 人類に戦争がつきものなのは事実だ。 日本の軍部、特に陸軍はバカだったと思うのだが…。 その戦争がイギリスではどう思われていたかというのが、この刑事フォイルで描かれている。 もちろん、事件が起こって、解決をしていくのだが、舞台が戦争中であり、イギリスの人々が戦争をどう見ていたのかが、一般人の気持ちとして描かれているのを見るのはこれが初めてだ。 ドイツと英仏が戦っているのだが、もうフランスは占領されてしまっている。 イギリスは孤軍奮闘状態だったのだろう。 商船を沈められ、食料は入ってこず、一部のイギリス人はドイツのシンパになったりしている。 スパイが摘発され、みんな疑心暗鬼で生活している。 時には爆撃され、制空権も失っているようだ。 チャーチルがアメリカを説得して、参戦させるまでは本当に苦しかったのだと思う。 それだけドイツが強かったのだ。 日本が真珠湾攻撃をしたのが、アメリカが参戦を決めるきっかけになった、という説もあるらしいが、それが本当ならイギリスにとっては、日本サマサマだっただろう。 それ以外にもイギリスはアメリカから膨大な借金をしていて、イギリスが戦争に負けるとチャラになってしまうとか、いろんな理由が言われているらしいが…。 結果として、アメリカが参戦し、連合軍が勝った。 そんな第二次大戦中のイギリスの日常がわかる刑事ドラマだ。 これは面白い。 |
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