考えたこと2

2024.9.24から、今までhttp:で始まっていたリンクが、https:に変わります。申し訳ありませんが、リンクが見られないときは、httpsに変えてみてください。
CALENDAR
<< February 2013 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 >>
+SELECTED ENTRIES
+RECENT COMMENTS
+CATEGORIES
+ARCHIVES
+PROFILE
+OTHERS
演劇の可能性
平田オリザという人がいる。

講談社現代新書の著者紹介欄によると、「平田オリザ 1962年東京都生まれ。国際基督教大学在学中に劇団「青年団」結成。戯曲と演出を担当。現在大阪大学コミュニケーションデザイン・センター教授。2002年度から採用された、国語教科書に掲載されている平田のワークショップの方法論により、多くの子どもたちが、教室で演劇をつくるようになっている。」とある。

この人の「演劇入門」を読んだが、演劇というものがどんなものであるか、俳優がどういう風にセリフを話すのか、いい俳優とは…、というような事が書いてあった。
いい本だった。

「わかりあえないことから」という平田オリザがコミュニケーション能力について書いた本が出た、ということで、さっそく新書を買った。

この人はすごく鋭い人だと思う。

今の子どもたちの問題点を指摘して、それを解決するにはどうしたからいいか、を考えている。

「昨今、小学校の高学年、あるいは中学校になっても、単語でしか喋らない子どもが増えている。喋れないのではない。喋らないのだ。
たとえば、兄弟が多ければ「ケーキ」とだけ言ったところで、無視されるのが関の山だろう。しかし、いまは少子化で、優しいお母さんなら、子どもが「ケーキ」と言えば、すぐにケーキを出してしまう。あるいは、もっと優しいお母さんなら子どもの気持ちを察して、「ケーキ」という前にケーキを出してしまうかもしれない。
子どもに限らず、言語は、「言わなくてすむことは、言わないように変化する」という法則を持っている。「ケーキ」をどうしたいのかを聞かずにケーキを出してしまっては、子どもが単語しか喋らなくなってもしかたない。
繰り返すが、単語でしか喋れないのではない。必要がないから喋らないのだ。「喋れない」のなら能力の低下だが、「喋らない」のは意欲の低下の問題だ。」

「学校でも、優しい先生が、子どもたちの気持ちを察して指導を行う。クラスの中でも、イジメを受けるのはもちろん、する方だっていやなので、衝突を回避して、気のあった小さな仲間同士でしか喋らない、行動しない。こうして、わかりあう、察しあう、温室のようなコミュニケーションが続いていく。」

「表現とは、他者を必要とする。しかし、教室には他者はいない。」

「そういったライフスタイルの多様化の中で、たとえば、大学に入るまで、親と教員以外の大人と話したことがなかったという学生が一定数、存在するのだ。」

このスルドイ指摘の元に、この人は学校で、演劇の持つ「演じる」ことの可能性を活かして、ワークショップを開いている。

大学院ですら、こういう教育を必要とする。

この現実は、本当だ。
こういう教育が必要とされているのだろう。

そういう刺激的な事が書いてある。

平田オリザ「わかりあえないことから」。
いい本だ。

| | 考えたこと | 23:19 | comments(0) | trackbacks(0) |
人生の目標
コマーシャルで女優が「輝いていたい、それが人生の目標」と言っていた。

この、人生の目標、という言葉が心に引っかかった。
人生の目標、耳慣れない言葉だ。
「人生」も「目標」もよく目にするが、「人生の目標」、と言われると、あまり目にしたことがない。

人生の目標を定めている人は、なかなかいないと思う。
人生は目標を定めるほど短くないし、単純でもない。

人生は何のためにあるのか、ということは考えたことがある。

でも、コマーシャルを見て、人生の目標とは…、考えてみた。

輝いていたい、というのはなかなかいい目標だ。
でも、男性で、輝いていたい、というのはもう一つだろう。

そう思うと、難しい。
人生を通して、どうありたいか。

まだ終わっていないから、決まらない。
でも、終わったときには言えない。

人生の目標。

面白くありたい、それが人生の目標。
楽しくありたい、それが人生の目標。

こういうのがいいか。

他に思いつかない。

人生の目標、それは難しい。

| | 考えたこと | 00:19 | comments(0) | trackbacks(0) |