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2019.11.26 Tuesday
辞めない会社
新入社員が早期退職することが問題になっている。
なぜかというと、採用難だからだ。 なかなか採れないのだから、定着率を上げることが大事になる。 長い間、大卒新入社員の3年離職率は35%くらいでほぼ同じ。 規模が大きくなると低い傾向にある。 やはり、辞めても補充がなかなかできないということが問題なのだ。 もちろん、規模が小さい企業は給料が安い傾向にあるから、それが不満だということも考えられる。 でも、今の日本で、正社員として働いて、絶対的に食えないということはあまりないと思う。 やはり小さい企業は異動ができず、人間関係が固定するのがしんどいのだ。 ぼくは早期退職の大きな部分は「人間関係」だと思う。 いくら嫌な上司や周りの人がいても、何年かで環境が変わると思えれば我慢できる。 ところが、一生これが続くと思うと我慢できない。 早めに辞めて違うところに行こうと思うだろう。 それと、今のキャリアの風潮も良くないのだと思う。 やりたことは何かとか、採用面接で聞いたりする。 そのために、何がしたいのかを事前に考えないといけない。 入ってみたら、そんなことは出来なかったりする。 それでも、周りの人たちとうまくやれれば、そんなもんかと思えるが、人間関係が悪いとダメだ。 「こんなはずじゃなかった」となる。 中には「志望動機」を聞かない企業もある。 賢い会社だと思う。 本当にごく一部の即戦力になるような学生以外は、志望動機など関係ないのだ。 話がそれたが、新入社員をつなぎとめておこうと思うと、結局は社内の人間関係をよくすることだと思う。 有り体に言えば、新入社員に親切にするということか。 仕事の説明を丁寧にするとか、メンターをつけるとか…。 すでにいろんな会社でやっているが、効果はあるのだろうか。 俺らはそういうやり方でやっていたから、お前もやれ、というのは最悪。 そういうやり方は通じない。 どうしても、そういうやり方でやろうという会社は「体育会系」を採用する。 その価値観はもう通じないとは思うが…。 やっぱり、ちゃんと新入社員と向き合って、話し合いをしないとダメなんだろうけど。 ぼくは大学で勤めていたとき、頭でっかちの若い職員たちの考え方にはついていけなかった。 それでも、聞く努力はしたが、彼らがどう思っていたのかはわからない。 まあ、民間でなく学校法人だから、辞めもしなかったが…。 新入社員の側にも問題はあると思う。 それでも、人手不足なら、使っていかないと仕方がない。 昔「わからないままほっておく力」というのを書いた。 読み返してみて、これは本当にそうだと思う。 結局、長期停滞で会社に余裕がないとダメなのかもしれない。 衣食足って礼節を知る、ということか…。 |
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