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2023.12.02 Saturday
COP28報道の不思議
時々新聞やネットに出てくる「COP」という言葉、締約国会議(Conference of the Parties)の略だ。
よく言われるのは、国連気候変動枠組条約の第28回締約国会議「COP28」という言い方。 国際気候変動枠組条約、というのを省略して、COPだけで通じる感じだ。 COP3というのは1997年の3回目の会合。 これは京都で実施され、京都議定書という言葉を覚えている人も多いだろう。 日本が議長国であり、ここで欧州勢に騙されてCO2の大きな削減を目標として出し、無駄金を使わされてしまった。 中国やロシアから排出権を買わざるを得なくなったからだ。 欧州は東欧の旧社会主義国が西側に入り、苦労しなくても削減できるような目標を設定していた。 後でそれがわかっても、もう遅かった。 今回でCOPも28回目。今朝のニュースでも、新聞でもUAEで開催されることが報道されている。 焦点はLoss and Damage。損失と補償ということ。 先進国は今まで化石燃料を使って経済発展してきた。 それで温暖化が起こっている、と先進国が言っているのだから、発展途上国は先進国に補償を求めている。 それがどうなるか、ということだ。 温暖化が起こるといっても、100年先の話。 発展途上国の人たちにとっては、経済発展の方が大事だ。 だから、先進国が頑張って削減をやればいい、ということになる。 それはそれで、興味があるのだが、日経の記事を読んですごい違和感を感じた。 とにかく、再エネを拡大しないといけないの一点張り。 再エネをそんなに増やせるわけがない。 安くて、便利ならもっと増えているはずだが、実際はその逆で電気代は上がり、供給は不安定になった。 真夏や真冬は大停電の一歩手前までいっている。 なぜ原子力という言葉すら出さないのだろうか。 原子力は放射能の問題はあるが、CO2についてはクリーンだ。 おまけに発電のキャパも大きい。 電気はインフラであり、止まってはならないもの。 今流行の半導体などを作るときには、たくさんの電気が必要になる。 そういう産業の元になっている。 再エネというのはあくまで自然任せのエネルギー。 太陽光など、曇や雨、雪になったら発電量は落ちる。 もちろん夜は発電しない。 風力もそんなに当てにならない。イギリスやドイツの失敗を見ればわかる。 だから、補助的に使うしかないのだ。 何度も書いているような気がするが…。 原子力を使わないと、電気代も安くならないし、安定供給もできない。 それが脱炭素の現実なのだと思う。 それを全く報道しないマスコミは狂っている。 |
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