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2023.04.07 Friday
PBR
東京証券取引所が、株価水準を分析して、改善するための具体策を公表するように要請した。
対象はプライム市場とスタンダード市場の約3300社。 その基準となるのが株価純資産倍率:PBR(Price Book-value Ratio)。 これは1株あたり、純資産に対して、株価が何倍なのかを示す数字のことだ。 この数字が1以下になる企業が、全体の半分以上の1800社もある。 これらの会社が公表の対象となる。 株価が割高なのか、割安なのかを判断する材料がPBRの数値。 これが1を切るということは、会社の純資産よりも株価総額のほうが低い、ということになる。 ということは例えば100円の価値があるものを、株主は80円で買っているということになり、事業を続けるよりも、会社をたたんで株主に100円返した方がいい、ということになる。 時価総額で買って、売り飛ばせば確実に儲かるということだ。 日経の記事によると、 「PBRが1倍を下回るのは、資本コスト(市場が求める最低リターン)を上回る自己資本利益率(ROE)を上げていないからです。これらの企業は株主から預かった資本を毀損しており、事業を続けるより資産を処分して解散した方がいいことになります。PBR1倍割れは、市場から「上場失格」とみなされていることを意味します。 東証の市場区分再編で2022年4月にできたプライム市場、スタンダード市場に上場する約3300社のうち、3月末時点でPBRが1倍を下回る企業は約1800社と半分以上を占めます。トヨタ自動車、三菱UFJフィナンシャル・グループ、三菱商事といった業界を代表する大手企業も入ります。」 ということだ。 トヨタやUFJなども上場失格だ。 こういう株が増えると、特に海外からの資金が呼び込めない。 投資効率を上げたい投資家などが敬遠する。 今回改善要求を出したのは、若者の投資も呼び込みたいからだろう。 PBRの低い企業は、投資先が見つからない銀行。収益性が低すぎる。 有名所ではテレビ局も低い。ここは高齢者に支えられている産業で、先細りだろう。 だいたい、ろくな番組をやっていない。 PBRが低いのには理由がある。 改善しろというのは、正論だろうが、業種によっては難しいと思う。 もう衰退するしかないからだ。 |
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