考えたこと2

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スーツ離れに思う
スーツの市場は1992年がピークで、その時から7割減っているらしい。
数でいうと、1350万着が400万着になっている。
減り方が急減したのが、2018年から20年。
この時に4割減ったということらしい。

うちの息子達は二人とも技術系だが、スーツなどほとんど着ない。
結婚式に行くとき用に、スーツを実家に置いてあるくらいだ。
かろうじて、入社式や新人研修の時はスーツ姿だったらしいが、配属されてからはほとんど着ていないようだ。

普通のスラックスにボタンダウンのカジュアルなスタイル、というのがそのまま当てはまる。
カバンはリュックで、勤務中にヘッドフォンを首からかけていてもいいらしい。
集中する時は聞いてもいいそうだ。
昭和の常識から言うと、本当に隔世の感。

以前勤めていた学校から、何人か洋服の青山に就職した。
青山は2021年の決算は388億の赤字。160店舗を閉めて、400人の希望退職を募り、さらに400店の売り場も縮小するという。
あの卒業生たちはどうしているのだろうか。

ネット民からはスーツ不要論が出ているらしい。
スーツを着ること自体に反対ということだ。
これは、そもそも好きでスーツを着ている人などいない、ということが前提。
今までスーツを着たことがない人たちがメインだろう。
どうしてあんな暑苦しい格好をするのか、ということだ。

でも昭和生まれのオジサンはちょっと待てと言いたくなる。
好きでスーツを着ている人もいるだろう。
みんながみんな若者と同じようにカジュアルな服装が好きなわけではない。
今までスーツを着てきた世代は、逆にスーツが慣れているのだ。
声高に「スーツは要らない」と言うのは、逆にスーツを着る自由を圧迫していることになる。

ぼくはそれほどスーツが好きでもないし、どうしても着たいとは思わない。
それでも、せっかく痩せたので、流行りの細身のスーツを着てみたいとか思う時もある。
青山などのスーツ量販店や、ファストファッションのユニクロのスーツなど、一昔前に比べたら安いものだ。
スーツを着ない自由を認めるのなら、スーツを着る自由も認めるべきだと思う。
どうしても、過去の権威主義の匂いが染み付いているので、抵抗があるかもしれないが…。

こないだ書いたLGBTの違和感もそうだが、古い考えが目の敵みたいにされる傾向がある。
実際、そういう側面があるのは事実。

あまりに声高に新しい価値観を主張されると、引いてしまう。
もちろん、面と向かっては言わない。

でも、それは結局古い価値観を再生産しているだけのような気がする。


| hdsnght1957kgkt | 考えたこと | 23:58 | comments(0) | trackbacks(0) |
苦学生
時々、就活だけでなく進路の相談もあるのだが、経済的にしんどい学生も多い。
法律の勉強がしたくて、国公立の法学部を目指していた学生。
進学塾もたくさんあるのだが、お金がかかるのも事実。
昔はそういう人も多かったが、昨今は珍しい。
全くの自力で勉強したという。

残念ながら、後ちょっとのところで落ちてしまい、もう就職の道を選ぼうと考えたらしい。
それでも、高校の進路の先生が、せっかく勉強もできるのにもったいない、と親を説得してくれた。
やはり経済的な問題もあったのだろう。
短期大学に進学したのがこの4月。

短期大学で学んでみると、やっぱりもっと勉強したくなったということで、相談に来た。
家庭の事情で、奨学金も借りている。
短期大学の1年生は、今や入学直後から就活になる。
授業が忙しいのだが、インターンにも行ければ行こうという感じだ。

その学生は、編入のことも聞きに来た。
そこは教務の担当なので、そちらで聞いてほしいと言ったが、おそらく法律系の学部に編入するのは大変だろうと伝えた。
どれだけの単位が認められるかわからないからだ。
編入できても、3回生の授業と同時に1,2回生の単位も取らないといけなくなる。

それと、法律を学ぶのは大学でなければならない、というわけでもないことも説明した。
司法書士や行政書士、弁護士などは法学部卒でないと受けられないというものでもなく、誰でも受験できる。
だから、働きながら専門学校に行くとか、今なら通信でという手もある。
言いたかったのは、法律を勉強するという夢は諦めなくてもいいということだ。

しかし、厳然として経済的な問題は残る。
親はどうしても就職して欲しいという感じで、説得はやってみるとのこと。
そこはぼくらはどうしようもない。

でも、大学に在籍しながら何の目的もなく、アルバイト三昧で遊び回っている人もいるのだ。

自己紹介書の下書きのワープロを見せてもらったが、しっかりと書いており、文章力もありそうだ。

人を羨むという気持ちにもなったりしただろうと思う。
この歳になると、こんな健気な学生を見ると、本当に何とかしてやりたいと思う。

また来ると言って帰ったが、もう一度話をしたい学生になった。



| hdsnght1957kgkt | 考えたこと | 00:03 | comments(0) | trackbacks(0) |