考えたこと2

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水素エネルギー?
松田智という元静岡大学工学部化学バイオ工学科のエネルギーの専門家がいる。
その人が書いた記事を読んだ。

この人の話は筋が通っているように思える。
要は、世界のたった3%のCO2排出国である日本が、なぜそんなに一生懸命になって水素エネルギーに賭けてまで取り組まないといけないのか、ということだ。
ぼくも技術開発はやらないといけないと思うが、今は日本の省エネ技術を輸出することを考えるべきだと思う。
それが最も世界のCO2を減らすことに寄与できるからだ。

二度の石油ショックを経て、日本の企業は省エネに取り組み、省エネの技術は進んでいる。
CO2を1単位下げるための限界費用は日本が最も高いということだ。
だからこそ、GDPが高い割に、CO2の排出量は少ないのだ。(製造業が日本から海外に出ていったということもあるが)

政府は2050年にはCO2の排出量をゼロにする、という。
これに、真面目に応対するのも大人げなくて、気恥ずかしいと松田先生はいう。

「まず、文中にある「水素がエネルギー源として台頭し」というのが、致命的に間違っている。水素を石油や石炭などの一次エネルギー源と並べた時点で、この論者の無知ぶりが露呈している。水素がエネルギー「源」として台頭する事態は、何があっても、未来永劫やって来ない。

何度も言っているように、水素は電力と同じ二次エネルギーである。石油・石炭などの一次エネルギーから作られる、一種のエネルギー媒体であって、決してエネルギー「源」ではない。何から水素を得るかと言えば、化石燃料(実質的には天然ガス)か、水の電気分解が二大主流である。

このうち、化石燃料(や下水汚泥・牛糞等のバイオマス)を原料とする場合は、製造過程で必ずCO2が発生するので、脱炭素には貢献しない。弥縫策だが、CCS(CO2の回収・地下貯留)等を併用して、見かけ上CO2発生のない水素に仕立て上げたりもする。しかし、元々の原料が化石燃料の場合は「石油や石炭を脇に追いやる」など、到底できはしない。「天然ガスを使うから石油石炭を脇に追いやった」とか、その手の「ヤギさん論法」は願い下げにしていただきたい。」

トヨタが水素エンジンで走る車でレースに出たが、その水素はどうやって作るのか、ということだ。
エンジンというものを残そう、というのがその意図だろうが…。

ESG投資とか、SDGsとか、言っているが本当にどうするんだろう。
再エネの技術を開発するのは賛成だが、どう考えても原子力を使うしか手はないと思う。

それでも、世の中の風潮を見ていると、再エネや水素こそが地球を救うという感じだ。
何せ、ガス会社までカーボンゼロを言っている時代だ。

いったいどうするつもりなのだろう…。




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