考えたこと2

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豊かな人生
ネットの記事を見ていたら、久恒啓一という名前を久しぶりに見つけた。
この人は図解の名人だった。
日本航空で働いていたが、やめて「図は最強のツール」みたいな本を書いていた。
ぼくも買った覚えがある。

たしかによくできた図はひと目で理解できるし、それを伝えるときにはすごく効果がある。
2次元のマトリックスでさえ、軸を適切に選べばハナシが早くなる。
たとえレストランのナプキンになぐり書きした図でも、視覚の威力は大きいのだ。

この人はもう71歳。
今回、『50歳からの人生戦略は「図」で考える』という本を出したらしい。
レビューの記事を読んだ。

久恒氏は企業で勤め、そこで得た知見で本を何冊も著して、最終的に大学教授で身を立て、NPOも作った人だから、どう見ても成功者だろう。
昨年、中学校の同窓会に出て、秀才タイプでそれなりの会社に進み、定年退職して何もしてない連中は元気がなかったという。
それはそうだろうと思う。
することがなくなれば、元気は出ないのが普通だからだ。

何もすることがなくなった人たちは「個」「公」「私」のバランスが取れず、「公」がなくなった時に(仕事を辞めた)、人生の俯瞰ができてなかったからだろう、と見立てている。
たしかに、そのとおりだと思う。
そのために、人生俯瞰図を作るべきだという。

「自分にとっての豊かさとは何か」ということを考え、経済、時間、肉体、精神の4つをキーワードをどうコントロールするかということだ。
豊かさとは自由の拡大だから、「経済的自由」「時間的自由」「肉体的自由」「精神的自由」を増やす方向にコントロールすればいい。

経済的自由は当然だろう。
そのために、老後のことを考えてお金を貯める。
日本人は心配性で、投資すら怖がって、現金の貯金が多いので有名だ。
それが豊かさにつながっているとは言えないが…。

時間的自由はちょっと逆説的。
何もすることがない、というのは自由とは言わない。
不自由があるから自由があるわけで、これが年をとって仕事をすることの意味の一つ。

それらを支えるのが肉体的自由。
少なくともある程度身体が自由に動かないと、実現しない。

精神的自由は、まあ家庭内に問題がなければ、それほど重要になるとは思わない。
もともとストレスは少なくなる。
ストレスがないのがストレス、という面はあるかもしれないが。

氏は「人生とは、肉体的自由(カラダ)を土台に、経済的自由(カネ)と時間的自由(ヒマ)を得て、最終的に精神的自由(ココロ)を求める旅である。これが私の結論でした」という。

大学でキャリアを教えることになり、大学生に「自分史」を書かせたという。
これはいい方法だと思う。
ぼくも一度目に転職の時に、職務経歴書を書いた。
あれは社会人としての自分史だと言える。

職務経歴書というのは、自分のカタログであり、一つの会社にずっと定年までいつづければ書くことはない。
ぼくは47歳で一度書き、57歳でもう一度書いた。
期せずして、働いて25年、35年の節目で書いたことになる。
あの作業は、自分を見直し、どういう価値を持つのか、志向はどうなっているのかということを明確にするのに役立ったと思う。

中高年になったら、それで十分だと思う。

その作業は、豊かな人生を過ごすためにはあったほうがいいと思う。






| hdsnght1957kgkt | 考えたこと | 22:26 | comments(0) | trackbacks(0) |