考えたこと2

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天満天神繁昌亭
先週、天満天神繁昌亭に行ってきた。
トリの春団治以外は全く知らない人ばかりだったが、面白かった。
落語の定席ができたということは、若手の落語家が上手になるという効果があるのだろう。

ぼくが落語研究会をやっていたのはもう40年前。
そのころは定席などなかったから、若手の落語家はなかなか演る場所がなかったんだと思う。
余興の営業とか、ラジオの仕事とかはあっただろうが、それは落語の練習にならない。
寄席でやらないと、練習が積めないということだ。

当時は会館で定期的にやる寄席はあったが、いつ行っても落語をやっているという定席はなかった。
そうなると、ベテランで名が売れている人はいいのだが、人前で経験を積んでいない若手は、本番が練習なのだ。
だから、若手の勉強会などに行くと、全く笑えない寄席もあった。
落研の仲間と行って、今日は我慢会だったなあ、と帰りにぼやいた。
もちろん、そんな寄席は値段は安かったのだが…。
それを思うと、隔世の感がある。

今日は色物で、バイオリン慢談と浪曲があった。
バイオリン漫談の人は、バイオリンが上手だったし、23歳の若手の浪曲師はめちゃくちゃ面白かった。
時間が短かったから、オーソドックスな浪曲ではなく、朝起きてトイレに行こうとしたら家族が入って行けない…というネタをやっていた。
ああいう人がいるのなら、まだまだ浪曲は面白い。
ぼくが知っている浪曲は、森の石松や討ち入りなどの任侠物ばかりだったが…。

落語は新作が7人中2人。
やっぱり新作は面白い。
平日でほとんど客は高齢者。古典でも受ける状態だったが、新作は強くウケていた。
通天閣を作る噺と、キリスト教の噺。
自分で新作を作れる人でないと、これからは落語家になれないと思う。

だからこそ、上方落語協会の新会長が笑福亭仁智になったのだろう。

久しぶりに落語を見て、4年間やったことを思い出した。
人を笑わすというのは、楽しい。
舞台の上で演じて、それが伝わる感覚。
ああいうのは、やった人でないとわからない。
演じる自分を外から見ている快感は忘れられない。

ぼくはもう落語という芸は、滅びるのかなと思っていたが、今回見て生き残りそうだと思った。

若手落語家には頑張ってほしい。



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