考えたこと2

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関西人はケチ?
関西大学の調査で、「山形県西川町の住民は、関西の人たちより利他的」という結果が出たらしい。
日曜日の日経に出ていた。

西川町と関西人、関西大の学生の3つの集団に対して、行動経済学の「独裁者ゲーム」という実験をした。
要するに、自由にできるお金を設定して、どれだけを相手に渡すかというゲーム。
西川町の住民は半額を渡す人が最多だったが、関西人の場合は30%、関西大の学生は17%だったとのこと。
関西大の学生は、一銭も渡さない、が最多だったとのこと。
この結果からいくと、やっぱり関西人はケチだ。
関西大の学生を関西の若い人と考えると(下宿生も混じっているはすだが)、関西の若い人は最もケチだということになる。

昭和の時代に、花登筺原作の「細うで繁盛記」というドラマで関西人のケチを描いていたと思う。
それは根も葉もないことではなかった、ということになるのかもしれない。

しかし、この調査結果は詳細を見ないとわからない。
集団の年齢のバラツキが違うかもしれない。
山形県の西川町というところはどんなところか知らないが、高齢化は都会より進んでいると考えられる。
そして、関西だが、どの地域で取ったのかわからないし、都会が含まれているから年齢的には低い、と推定される。
関西大はもちろん大学生だから、最も若い部類だ。

また、都会では消費文化が進んでいて、消費の誘惑も多い。
もっと誘惑の多い、首都圏で調査しても、ケチかもしれない。
年金生活者の割合の違いもあるだろう。

ひょっとしたら、この結果は若い人ほど貧困が進んでいるという結果かもしれないし、都会のほうが相対的に貧しいという結果を表すかもしれない。
それなら追加で調査が必要だ。

少なくともそれくらいの考察をしてから、メディアに発表すべきだろう。

関西人はケチだと言われても、ある程度の耐性ができているが、結果の本質を見誤ってはもったいない。
本当にケチなのか、それとも若いほうが貧乏だという日本の問題を表しているのか…。

だからこそ、統計のリテラシーをつけておかないとイケナイ。

数字にダマされないように…。



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