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2012.02.20 Monday
アウディ
アウディはこの10年ほどですごくイメージアップした。
今やBMWに迫る勢いではないか。 80年代のアウディは欧州製のクルマだが、BMWやベンツにはだいぶ劣る、という評価だったと思う。 フォルクスワーゲンとどっこいどっこいといったところ。 しかし、今はアウディというブランドが確立した。 名前も、A1、A3、A4、A5というような車名をつけ、ラインを明確にして、それぞれのクルマは高性能というイメージ。 フロントグリルのデザインも統一して、一目見てアウディとわかるデザインにした。 また、ヘッドライト、テールライトにLEDの線状のポジションライトを採用し、これがアウディらしさを際立たせている。 高性能、高品質というブランドイメージを確立すると、これは強い。 いいものが作れるようになる。 ブランドイメージがなくても、いいものは作れるではないかという声はあるだろう。 実際、日本のメーカーとドイツのメーカーの技術レベルの差は、得意分野こそ違っているが、昔ほど大きくない。 日本のメーカーでもいいものは作れるだろう。 しかし、値段が上がる。 いいものが高いのは当たり前といえば、当たり前だ。 そこをブレイクスルーするのが技術だ、と言えなくもないが、軽くて強い素材などはどうしようもなく高い。 そういう高い素材を使い、高い精度で作ろうとすると、コストが上がる。 それを高く売れればいい。 そこで、ブランドイメージになる。 アウディなら、1.4リッターの小型車に300万出してもいい、という客はいるだろう。 日本車なら、ホンダのフィットやトヨタのヴィッツと同じクラス。 100万円台で変える車だ。 ホンダやトヨタのスモールカーに300万出すという客はいない。 結局、いいものを高く売る、という当たり前のことが出来るかどうかが、ブランドイメージにかかっている。 ブランドを維持するのには、金がかかる。 そのコストもクルマに転嫁される。 常に、物語が必要なのだ。 「アウディに乗る私とは」という物語を作らないといけない。 アウディは、これからの日本メーカーの生きる道の一つを表していると思う。 少し手垢のついた言葉だが、「ハイテク」なイメージを作っていかないといけない。 Made in Japanということに誇りを持てるような、そんなものづくりもあっていいと思う。 |
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