考えたこと2

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マークシート試験
マークシート試験というやつ。

ぼくらの頃はなかった。
共通一次試験から採用された。
昭和52年からだ。

最初はだいぶ叩かれたみたいだが、それでもやり続け、今に至っている。

もう今はそれに対する批判もだいぶ減った。

しかし、子供の試験を見ていると、やっぱりこれはあかん、と思う。

小林秀雄が、昭和40年代の講演で、言っている。
今の先生は答えを持っていて、それを隠して、当ててみろというふうにやっている。
マルだバツだというふうに、答えを当てているのが今の教育だ。
そのほうが先生が楽だからだ。
それは、考えることではない。

ネットでさがすと、昭和61年11月6日に国立大学協会入試改善特別委員会という会が書いたものがあった。

現在、共通第1次学力試験は 30 万人をこえる受験生を対象とし、しかも、その採点を正確かつ短期間に行わなければならないという制約があるので、出題は客観テスト形式を、解答はマークシート方式を採用している。このことについて、表現力や思考力を充分にはみられないという批判もある。
しかし、客観形式のテストは、評価方法の近代化、合理化に伴って取り入れられた方法であり、解答のマークシート方式をあわせて採用することによって公平性、迅速性、正確性が向上し、解答の大量処理に優れているばかりでなく、出題の工夫によっては教科・科目に関する知識を総括的、体系的に、幅広く検査することも可能であると思われる。客観形式及びマークシート方式にはこのように優れた面を有する以上、一概に否定し去るだけでなく、むしろ現行のこれらの形式・方式を維持しつつ、その内容の充実に努めるとともに、各大学においても第 2 次試験に論述式試験を取り入れる等の工夫をすることの方がより現実的であると考えられる。

やはり、マークシートを使う一番の目的は、「合理化」だ。
たくさんの答案を処理しようと思うと、これしかない。
人間が一つ一つみなくても、機械を通すと採点ができるからだ。
だから、この類の選抜をやる限りは、マークシートはしかたのないことだ、というふうに読める。
そして、それを2次試験で論述試験をやることで補完せよ、と言っている。
それなら、わかる。

2次試験での論述、というのがあることが前提で設計されている。

つまり、足切りのためだ。そうであるべきだ。

しかし、今の現実をみると、多くの入試がマークシートのみでやられている。

これでいいのか。

決定的なのは、マークシートでは0点をとるのが難しいが、論述式なら簡単だということ。

また、部分点も論述式ならつけやすい。

少子化の現代、統一テストをマークシートでやって、各大学には論述式を義務付けてはどうか。

「合理化」というのは、最も教育から遠い言葉だからだ。




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