考えたこと2

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プログラム
プログラムといっても、行事の事ではない。

コンピューターを動かす言葉のこと。

学校でならって、一度課題のプログラムを作った。
アセンブラというプログラミング言語を使ったものだった。
面白かった事を覚えている。

そして、以前ここにも書いた、台風の降雨予測のプログラムを作った。
作ったといっても、先輩が作っていたものに手を加えただけのもの。
この時は、フォートランという言語を使った。
まだ、オンラインにはなっていなくて、一行ずつカード一枚に打つ、というものだった。
そのカードの束を持って、電算機センターに行って、それを通す(読み取り機にかける)のだ。
今から考えると、すごい手間だが、当時はそれが当たり前だった。
まあ、よくわけの分からない学生に、そんな代物を使わしてくれたものだ…と感謝する。

そして、会社に入り、タイム・シェアリング・サービスを使うようになった。
TSSといって、コンピューターの時間を分割して使う、というシステム。
まるで、自分が占有しているようにして使えるのだが、実はたくさんの人が分けて使っているというもの。
当時、青い文字のディスプレイで、ログインして使っていた。
これは使っただけで、プログラムはしていない。
亡くなったSさんのプログラムを使っていたのだ。

いよいよ、ぼくの人生最大のプログラムであった、力のセンサーの出力を読み込んで、それをグラフに描く、という仕事をする。
あれは、25歳くらいだったか。
当時のミニコンというのを使って、これもフォートランで書いた。
電圧が何ボルトの時に、力が何キログラムということになっていて、それを取り込み、平均して波形を出す。
X-Yプロッタという機械で書かすのだが、仕様書を見て、どういう命令をしたらどういう動きをするのか、というところからやった。

テレタイプという機械を使って、幅5センチくらいのテープに打ち出す。
それをミニコンで読ませ、そしてコンパイルする。
懐かしい。コンパイルというのは、フォートランで書いたプログラムを機械語に翻訳する、というような作業(だったと思う)。
何度も、何度も、うまいこといかずにやり直した。
遅くまで会社に残ってやった事を覚えている。
そして、ついに完成し、便利になった。
それまではグラフを描くために、解析機を借りてきて、毎回線をつないでやっていたのだ。
それが計測すると同時に、グラフができる。

こう書くとぼくが一人でやったようだが、Sさんに教えてもらいながらやった。
実際にはSさんがいなければ、それを作ろうとさえしなかっただろう。

そして、創意工夫提案制度に応募して、賞金をもらって、課の宴会で使った。

これがぼくの人生最大のプログラムだ。

このプログラムはその後数年間は現役で稼働した。
そして、ラボの近代化に伴って、廃棄された。

新しい機械を使えば、それ1台で計測とグラフ作成が同時にできるから、プログラムなど必要なくなったのだ。

それでも、ぼくがラボに額に入れて飾っておいた創意工夫提案制度の賞状は、その後も数年間はそのままだったと思う。

今はどうなっているのだろうか…。

もう捨てられただろうなあ。

老兵は死なず、去りゆくのみ…。


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