考えたこと2

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ドラマツルギー
映画のことを何かで読んだときに、初めて聞いた言葉が「ドラマツルギー」。

この言葉は、日本語版のwikipediaには載っていないようで、はてなダイアリーによると…、

 ドラマの製作手法。ドラマトゥルギーとも。
 起承転結の、メリハリの付け方から、細かな人物設定にいたるまで。
 その方策。テキスト・レベルでの、既なる演出。

ということらしい。

要は、俳優の演技力以前の部分のドラマ作りの手法ということ。
脚本は大きな部分だろうし、場面作りや役作り以前の人物設定なども、ドラマツルギーになる。

今週の朝のドラマでは、一門の師匠が倒れ、入院してしまった。
死を隠して、思い残しがないように走り回る師匠だったが、もうどうしようもない。

昨日は、一日だけの外泊で、最後の高座を弟子たちに見せる場面。

もちろん、舞台に上がることはできない。
自宅の稽古場で、真剣な面持ちで正座した5人の弟子たちに、最後の高座を見せる。
演る方も、聞く方も、これで最後だとわかっているが、何も言わない。
稽古には稽古の型がある。

近所の人たちも、縁側に座り、漏れ聞こえてくる最後の高座を聞く。

「師匠と弟子」素晴らしい関係。

死が間近の師匠に、そんなことができるとは、常識的には思えない。
ドラマだからできるのだ。

現実よりも、ドラマの中にこそ真実がある…そう思えるのは、ドラマツルギーが良いからだと思う。

学生生活や仕事生活にはこんな師弟関係はほとんどない。

それでも、それらしい関係はいくつかあった。

尊敬できる先生、尊敬できる上司、あんな人になりたいと思える先輩…。

昨日は長男の卒業式だった。
卒業式も一つのドラマだ。
伝統と形式にのっとってはいるが、出演者である先生、生徒たちの思いがドラマツルギーを作る。

自分が演者であった時の卒業式はそんなことは思わなかったが、親になると彼らの式が思いのつまったドラマであってほしいと思う。

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