考えたこと2

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技能職人気
アメリカのドラマを見ていると、水道管が壊れて、なかなか修理に来てくれないという場面がよくある。
配管工が足りないのだ。
若い人たちは、オフィスワークを目指すから、どうしてもそういう古い仕事が足りなくなる。
でも、2000年代生まれのZ世代はちょっと変わってきたらしい。

「両親はIT職というタナー・バージェスさんは、溶接工の道を選んだ」というWall Street Journalの記事を少し前に読んだ。

それによると、アメリカのZ世代の若者が、配管工の仕事を選んでいるとのこと。
記事にはこうある。

「人手不足に長年悩まされてきた熟練技能職が、米国の労働者の中で最も若い世代から注目されている。その多くが大学に進まないことを選択した人たちだ。溶接や機械加工などの分野で賃金が上昇し技術も進化したことで、技能職が見直され、汚い低位職というイメージの払しょくに一役買っている。大学の学費がここ数十年で高騰し、学位にそれだけの見返りがあるのか疑問視する人が増えたことで、こうした職業の魅力が高まっている。」

アメリカは雇用の流動化が進んでいる。
それは、年功序列、終身雇用の制度がないからだ。
仕事を辞めやすく、すぐ見つかる社会。
不安定に見えるが、企業が人を雇いやすいというところが優れている。
もう一つ、一旦雇ったら終身ということになると、給料が上げにくいが、雇用が流動化すると給料は上げやすい。
日本の失われた30年の要因の一つは、年功序列、終身雇用制度だと思う。

だから、配管工が足りなくなると、その仕事の給料は上がる。
それが健全な労働市場なのだ。

Z世代の若者が溶接の仕事を選んだ理由の一つが給料。

「雇用が安定していることと、着実な収入アップが見込めることも悪くないと考えた。周りを見る限り、この仕事を5年続ければ年収は10万ドル(約1520万円)に届くとみている。」

ちゃんと需要と供給の法則が働いている。
足りない仕事は給料がちゃんと上がるのだ。

「米給与計算代行サービス大手オートマチック・データ・プロセッシング(ADP)のデータによると、2023年の初任給の年収(中央値)は建設業が前年比5.1%増の4万8089ドル、専門サービス業は2.7%増の3万9520ドルだった。
 ADPによると、建設業の初任給は4年連続で、専門サービス業界(会計士など)やIT業界(システム管理者など)を上回った。」

これが正しい労働市場のあり方。
AIの影響も考えると、Z世代の若者は正しい選択をしていると思う。

翻って、日本では安い給料を維持するために、外国人の技能実習生などを、何の議論もなく入れようとしている。

安易に外国人に頼ると、大変なことになるのは今の欧州やアメリカを見ればわかることだ。

一刻も早く、雇用の流動化を進めないといけないと思うのだが…。





| hdsnght1957kgkt | 考えたこと | 22:25 | comments(0) | trackbacks(0) |

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