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2024.01.13 Saturday
メルクリン
メルクリンというと、知る人ぞ知るドイツの玩具メーカー。
鉄道模型がメインだと思う。 中学のころ、当時としては珍しく父がデュッセルドルフに出張し、向こうの駐在員にメルクリンを勧められたことが、ぼくに伝わった。 当時の父は経済の本を読むこと以外にはこれといった趣味はなく、ドイツ駐在員の方にメルクリンの素晴らしさを吹き込まれ、10日ほどの滞在でドイツと言えばメルクリンという状態に近かったのだと思う。 思い出してみれば、ちょうどそのころ転校生がいて、彼もどういうわけかメルクリンのファンだった。 それが後押しして、3つほどメルクリンのHOゲージを買った。 1つはレールと機関車のセット、あとはドイツの電気機関車と操車場にあるようなクレーン。 当時のメルクリンは交流モーターで動いていた。 なぜかというと、ポイントなどを使って複雑な線路をひくことが自由にできるからだ。 直流のモーターなら、プラスマイナスを切り替えるギャップが必要になるので、ややこしい。 今のメルクリンはパルスモーターのデジタル制御になってしまったが…。 母が屋根裏に取っておいてくれたそのメルクリンを、実家払いの時に持って帰った。 ずっと置いてあったのだが、正月に線路を組んで動かしてみた。 もう50年前の玩具。 会社の先輩がもっと小さなメルクリンを持っていて、それを修理したとのこと。 グリスなどが固化していて、大変だったという。 その話を聞いて、動かしてみる気になった。 おそらく動かないだろうと思っていたら、楕円の線路の上を機関車が走り出した時は驚いた。 さすがMade in West Germanyだ。 当時はベルリンの壁が崩壊する20年以上前だったので、Westの文字が入っている。 残念ながら、電気機関車は電灯がつくだけで動かず、クレーンは配線のつなぎ方がわからず、適当につないだが動かずだった。 実はメルクリンに興味があった頃にギターを始め、そっちの方が面白くなり、ほったらかしになってしまったのが事実。 それを母が取っておいてくれた。 母に感謝だ。 50年の時間を経て、まだ現役のおもちゃだ。 さすがメルクリン。 |
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