考えたこと2

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消えた女 藤沢周平
藤沢周平の時代小説。
彫師伊之助のシリーズの1作め。
手違いで2作めを先に読んでしまった。

昭和58年の初版だから、1983年。
今から40年前。
さすがに時代小説だけあって、全く古さは感じない。
当然といえば、当然だが、いろんな機器を使わず、人間の目と耳と足とカンを頼りに物語が進むのは心地よい。

版木彫り職人をしながら、どこかに消えた昔の親分の娘を探す、という物語。
主人公の伊之助は、家庭を失った孤独な男。
自分のルールを持って、ブレないところが魅力で、乾いた存在。
でも、ウェットなところもあって、そこが一層人間らしい。

藤沢周平の新趣向の捕物帖だと背表紙に書いてある。
だいたい、お家騒動とか、派閥争いとか、人情ものとか、そんな舞台が多いような印象だが、この捕物帳は新しい藤沢周平(と言ってももう亡くなっているが)の挑戦だったらしい。

池波正太郎の鬼平犯科帳などとは違って、孤独で重い感じの小説。
それでも、楽しめる。

最後まで読んで、よかったなあ、という読後感が残る。

母の本棚から持ってきた本。
まだまだある。



| hdsnght1957kgkt | | 13:20 | comments(0) | trackbacks(0) |

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