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2022.12.20 Tuesday
昭和の忠臣蔵
1985年制作の忠臣蔵を見た。
里見浩太朗が大石内蔵助、風間杜夫が浅野内匠頭、森繁久彌が吉良上野介。 前編、後編で2時間ずつ。 年末時代劇の特番の時代に作られたものだ。 この忠臣蔵は当時紅白の裏番組として放送されたが、結構高い視聴率を取ったらしい。 昔は年末といえば忠臣蔵だった。 ぼくが90年代に会社で設計をやっていた頃、当時の若手にはもう忠臣蔵は通じなかった。 まあ、同時代にもあまり通じなかったのは事実。 ぼくは落語をやっていたから、忠臣蔵は馴染みがある。 芝居噺によく出てくるのが忠臣蔵だ。 また、祖母が忠臣蔵が好きだったので、小さい頃によく付き合いで見たこともあった。 忠臣蔵は、浅野内匠頭の仇を討つという物語。 浅野内匠頭は、敵役の吉良上野介に賄賂を送らなかったので、接待の作法を教えてもらえず、恥をかいたということで、殿中で刀で切りつけ、切腹をさせられた。 そのため、浅野家は断絶、赤穂藩は取り潰しになって、家臣が主君の仇討ちをするのだ。 2年近くの準備をして、最後に残った47人がそれぞれ主人公だ。 そのリーダーが家老だった大石内蔵助。 浅野家の家臣は、主君の仇を討つという武士道の大義を果たして、一同切腹。 それが本望。 戦争中の特攻隊も、天皇陛下の国を守るという大義があった。 それに通じるものがある。 47人はそれぞれ生活もあれば、人間関係もある。 それらをすべて捨てても、主君の仇を討つという大義のために命を捨てる。 小学生の頃、祖母に聞いたのは、忠臣蔵をやれば客は入る、ということ。 それほど昭和の人たちは、忠臣蔵が好きだった。 今回もう一度見ても、やっぱり最後まで見てしまう。 モリシゲの吉良上野介も、にくたらしくてよかった。 物語の背景を知らないとわからない面もあるが、今の若い人たちはどうなんだろう。 もう、大義などバカバカしいと思うのだろうか。 昭和とともに忘れられていくのだろうか。 それはちょっともったいない気もするのだ。 |
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