考えたこと2 | 教員免許更新制度廃止

2021.08.29 Sunday

教員免許更新制度廃止

こないだ教員免許苦心制度廃止？という記事を書いたが、案の定廃止が決定した。
情けないことだ。
現状の教員免許は10年間有効で、期限が切れる前の2年間のうちに30時間の講習を受けないといけないというだけ。
2年で30時間を使うのが「負担」だという。
春休みも夏休みもあるというのに「負担」というのがなんとも言えない。
オンラインでやって、終了課題を提出することも「負担」というのだろうか。

おまけに最新の知識習得につながっていない、という。
それなら、文科省が最新の知識とはどういうもので、どういう講習をしなさい、と決めたらいいのか。
教育委員会の研修を充実させたらいいという案も言われている。
教育委員会の研修をやっていても、不的確な教師がたくさん出たから、更新制度ができたのではなかったか。（そうではない、と更新制度の目的には書いてあるが…）
言い訳以外の何者でもない。

実際には当時、不適格教師が問題になって、更新制度ができたはず。
ただ、その人達を排除することに反対した勢力もあり、その意図は骨抜きにされた格好だ。
結局、この更新制度も講習の主体が大学になって、教育界の中だけで閉じたものになってしまった。
敎育ギルドはそれほど硬いのか。

日経によると、「ICT（情報通信技術）の発達やアクティブラーニング（能動型学習）の導入、小学校英語の必修化などで、教員には多様な能力が求められるようになっている。新型コロナウイルス禍での遠隔授業への備えや、深刻化する不登校やいじめへの対応などもある。国や自治体による教員の学びを支援する仕組みが重要になる。まとめ案は制度の現状について「更新しなければ職位を失う状況下で学びが形式的なものとなり、学習効果を低下させてしまいかねない。制度の発展的な解消を検討することが適当だ」とした。」とある。

それなら、その制度を作ってから切り替えればいいのだ。
なんで急いで廃止を決めないといけないのか。
なんだか政治的な意図を感じる。

こんなことをやっているから、先生や教育委員会が信頼されないのだ。

やはり、民間からの転職を増やしていくしかない。
そういう仕組みづくりをもっとやるべきだろう。

中央教育審議会は一体何をやっているのだろう。