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2017.05.04 Thursday
昭和の工場
昨日は学生時代の友だちと3人で飲んだ。
ぼく以外の2人は電気関係の会社に就職した。 一人は家電、もう一人は通信機だった。 二人とももう今はその仕事はしていない。 朝ドラの話になった。 昭和30年代の工場はあんな感じだったろう、という話。 朝ドラの舞台は向島電気という会社。トランジスタラジオを作っている。 そこでの基盤の組立ラインだ。 基盤が動いていく間に、トランジスタやコンデンサーなどの部品を人が手で所定の位置にはめ込んでいく仕事。 人が椅子に座って並んで仕事をする。 本当に労働集約的だったことがわかる。 後工程の人が何かミスを見つけると、非常停止のボタンを押して、ラインを止める。 主人公は高校を出て、集団就職で工場で働いている。 不器用でミスばかりしているというのが今朝のドラマ。 東京オリンピックの後だから、ぼくらが小学校の高学年というところだろう。 ちょうどそのころ、ソニーのトランジスタラジオが家にあった。 9Vの電池一つで動く、手のひらサイズのラジオだ。 AMだけのラジオだったが、当時各家庭にあったようなもの。 ちょうどその時代が、朝ドラの今だ。 基盤の上に、むき出しの抵抗やコンデンサ、3本足のトランジスタなどが並んでいた。 家電メーカーに勤めていた友人は、あれの進んだかたちが、ちょうど自分たちが就職した頃だったという。 あれほど人はいなかっただろうが、似たような感じだったらしい。 通信機の会社に入った友人は、1000人規模で採用していたので、「あ」の名前の人から工場実習の場所を割り当てていって、自分はちょうど検査の部署でめちゃ楽だったと言っていた。 出来上がりを見ていて、ダメなものだけハネるという仕事。 当時は人間の眼で確認していたということだ。 名前順で自分の次の人からは、メッキの工程で大変だったらしい。 ぼくはゴムの工場だったから、臭いがすごかった。 二人と違って、熱を使う装置産業だったから夜勤があった。 工場実習で3交代勤務をやった。 きつかったけど、工場の人たちのしんどさは身にしみた。 昨日はそういう話で盛り上がった。 今となっては古き良き時代。 |
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